「オンラインゲームのプレイ目的は友人との交流」が46.5%
2007年03月31日 10:00
【Japan.Internet.com】は3月30日、オンラインゲームに関するアンケート調査結果を発表した。それによると日本のオンラインゲームプレイヤーのうち、半数近い46.5%が「友人との交流目的でオンイランゲームをプレイする」と回答していたことが明らかになった。
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今回の調査は男性が84.5%・女性が15.5%で、年齢層では25歳から29歳の層がもっとも多く34.5%をしめている。ただし有効サンプル数が142しかないため、調査結果の精度についてはやや欠けるものがあると判断せざるを得ない。以下の結果内容についてはそれを前提のこと。
元記事ではさまざまな興味深いデータや分析が行われているが、ここでは数点にしぼってピックアップしてみることにする。
●「友達との交流のためプレイする」が約半数
オンラインゲームをプレイする目的は何か、との問いに対しては、約半数の46.5%が「友人との交流」と答えている。いわばオンラインゲームをコミュニケーションツールとしてとらえており、同時にオンラインゲームにおいてはコミュニティ周りのシステムの充実が求められていることが推測される。
「オンラインゲームをプレイする目的は何か」
次いで「気分転換」が16.2%、「爽快感」が14.8%と、「短い時間でさくっと遊べ、ちょっとした気晴らしになる」ものをユーザーサイドが求めていることがうかがえる。
●現在プレイしているタイトルは2~4年がもっとも多く、2年以上で過半数
次に注目すべき結果としては、「現在プレイしているタイトルのプレイ歴」が挙げられる。
「現在プレイしているタイトルのプレイ歴」
項目分けの巧みさから調査結果がかなり分散していることが分かるが、それでも「2年から3年未満」「3年から4年未満」がそれぞれ22.5%・17.6%ともっとも多い層となり、この二つ、すなわち「2年から4年未満」で約4割を占めることが分かる。
また、「2年以上」という区切りで眺めると52.7%となり、定着率が高いことが推測される。
●アイテム課金について
最後に注目したいのは、「アイテム課金」について。
「どのようにゲーム料金を支払っているか」
オンラインゲームの料金体系は、そもそも無料である以外に、パッケージ料金によるもの、月額制や時間・日数による従量課金の他、最近では「通常プレーは無料、アイテム取得などオプション機能の利用は有料」というアイテム課金によるものに大別される。特に最近では「無料でたくさんのユーザーを誘い込んで夢中にさせ、有料のアイテムを購入させてビジネスを成り立たせる」というアイテム課金システムが主流となりつつある。
今回の調査結果でも、これまでの主流システムである「定額制(月単位)」がもっとも多く60.6%をしめていたものの、「アイテム課金制」がそれに次ぎ33.8%を占めていたことに注目する必要がある。
さらに「どんな時にアイテム課金を利用するか」については(「そもそも利用したことがない」32.4%はともかく)40.8%の人が「プレイを快適にしたい」と答えており、メーカーサイドの思惑がうまくいっていることが分かる。
元記事ではゲームプレイヤーの行動性向について、「コミュニティ・リーダーシップ型」「目標設定型」「惰性型」「アイデンティティの発揮」の4パターンに分けられると定義し、それぞれのパターンについて解説を行っている。きわめて興味深い分析であり、ぜひ目を通してほしい。これらの行動パターンは他の趣味趣向、例えば書籍や音楽などにも共通する傾向でもあるが、同時にそれら既存の他メディアにはない傾向も存在している。
つまりネットワークゲームは既存メディアと同様に「コミュニティツール」としての役割を果たしつつ、そのツール自身に溶け込み参加するという「コミュニティプレイス」としての立場もある、ということだ。
野球に例えるのなら、プロ野球の勝ち負けや選手の活躍を知り友達との会話の共通テーマにしつつ、実際にプロ野球に体験参加し、友達と汗を流す、というところだろうか。これは実際にはほぼありえないことからも分かるように、オンラインゲームならではの特性でもある(類似のものとして麻雀やトランプ、草野球、最近では家庭用ゲーム機のゲームなどが挙げられる)。
今後携帯電話の機能充実やWiiなどのような簡単に誰でもオンラインゲームが楽しめる環境が普及することにより、コミュニティツール・プレイスとしてのオンラインゲームの重要性がますます高まるだろう。そしてこれらの特性を活かしたゲームが、多くの人のハートをがっちりとつかむと思われる。
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