戦時の世相を週刊誌「写真週報」で再確認・資料センターが19日からネット公開スタート
2007年03月17日 11:00
【国立公文書館アジア歴史資料センター】では戦時の日本の世相を週刊誌で確認してもらうため、当時の週刊誌の写真や記事をネット上で閲覧できる新たな試みを3月19日から開始する。
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この試みでは1945年7月、終戦の一か月前までの7年間に当時の内閣情報部から発行されていた週刊誌「写真週報」の中から約200冊を同センターのサイト上でデジタル化した上で公開する。当時の世相を反映して、戦場での情景の写真やエピソードなど、戦意を高揚させる内容の記事が多数盛り込まれている。また、1940年に開催が決まっていたものの国際情勢が緊張化し開催権を返上してしまった、幻のオリンピックこと(戦前の)東京オリンピックが各地で準備されていたようすの記事もチェックできる。
半ば政府広報の立場である「写真週報」は7年間のみの発行期間しかなかった(1938年2月から1945年7月まで、計375号)うえ、プロパガンダ的な媒体の色合いも強いため、当時の世相を100%映しきっているとはいいがたい。しかし当時媒体報道がどのように行われていたのか、世間一般の目に触れる写真がどのようなものだったのかを知るという点では非常に価値の高い資料といえる。
国立公文書館アジア歴史資料センターではすでにインターネット特別展として、【公文書に見る日米交渉】【公文書に見る岩倉使節団】【日露戦争特別展 公文書に見る日露戦争】が開催(掲載)されている。これらの特別展とあわせて閲覧すれば、明治以降の日本の歴史をよりリアルに知ることができるに違いない。
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