ネット上のQ&Aサイトの利用者急増、二大サイトで共に400万人超え

2007年02月24日 19:30

インターネットイメージネット視聴率調査などのリサーチ会社【ネットレイティングス】は2月22日、1月の月間インターネット利用動向調査結果を発表した(【発表リリース、PDF】)。それによると、ユーザー参加型のコンテンツ形成システムCGM(Consumer Generated Media、利用者が内容を創って行くメディアのこと)の一つであるQ&Aの、日本では筆頭に挙げられる【教えて! goo】【Yahoo! 知恵袋】の利用者が共にはじめて400万人を超えたことが明らかになった。CGMなどのWeb2.0系サイトの中でももっとも成長したカテゴリーとして注目を集めそうである。

スポンサードリンク

リリースによると2007年1月における両Q&Aサイトのアクセスは、「教えて!goo」が427万8000人、「Yahoo!知恵袋」が477万1000人となり、それぞれ前年同月から187%・306%と大幅に増えている。

「教えて!goo」「Yahoo!知恵袋」両者の利用者数の推移
「教えて!goo」「Yahoo!知恵袋」両者の利用者数の推移

また、このニ雄以外でも、「人海戦術的検索エンジン」ともいわれている【人力検索はてな】では89万人、このジャンルの先駆けとして老舗的立場にある【OKWave】では115万人と、それぞれ大規模な数のユーザーを集めている。

利用者の傾向自身にも興味深いデータが出ている。利用者比率では男性が高く、ページビュー比率では女性が高いという傾向があるというのだ。特に「教えて! goo」における女性の利用層が多いのが目に留まる。

「教えて!goo」「Yahoo!知恵袋」両者における利用者数・ページビューの男女比構成比率(家庭からのパソコン)
「教えて!goo」「Yahoo!知恵袋」両者における利用者数・ページビューの男女比構成比率(家庭からのパソコン)

利用者数は男性の方が高くページビュー構成比は女性の方が大きいことから、

男性……検索などで単発の質問についてチェックしてすぐに別サイトに行く(一撃離脱型)
女性……トップページから来訪して気になる質問などを念入りにチェックし、関連・類似のQ&Aや他の質問もじっくりと見ていく(長期滞在型)


であることが推定される。コンテンツに対するものの見方が性別によって異なるあたり、非常に興味深い。

また、女性陣の利用率が高い両サービスでも、それぞれ微妙な違いがあるのが分かる。「教えて!goo」では30・40歳代が多いのに、「Yahoo!知恵袋」では20歳代のシェアが比較的高いとのデータが出ているという。これは「教えて!goo」が比較的古いサイトであることで権威があるコンテンツだと認識されていること、「Yahoo!知恵袋」はヤフー本体の莫大な集客力を用いることで、比較的ネットが得意な層がスムースに参加し、利用しているからだと思われる。

「利用者が内容を創って行くメディア」というCGMの仕組みを持つコンテンツとしては、Q&Aサイトはもっとも分かりやすく、特徴が活かされた仕組みである。今後はスパムなどの悪用者との戦いを繰り広げつつも、「書き込み増加」「コンテンツのボリュームと質のアップ」「利用価値の向上」「集客効果増加」の繰り返しによる成長が見込まれ、かつ利用者にとっては役立つサイトになるという、両者ともニコニコな展開が期待できよう。

余談になるがこの「CGMタイプなQ&Aコンテンツ」は個人的にも興味があり、いつかは同サイト上でも何らかの形で展開できれば、と考えている。とはいえ、これを果たすようなスクリプトがフリーで出回っているはずもなく、試行錯誤を繰り返す毎日である。特に海外からのスパムを防ぎきれず、止む無くコメント機能を止めてしまった経歴があるだけに、強い防御機能を備えたQ&Aシステムが作れるスクリプトはないだろうか、とネット上をさまよう今日この頃だ。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ