ミクシィでは2008年4月には30人の採用を予定しているが、今回のオフィス開設は2008年卒業予定のコンピュータサイエンス分野の研究開発者の採用活動の一環として行うもの。『セカンドライフ』におけるオフィスの場所は「Japanese BUSINESS SIM」内でSLurlは 　http://www.slurl.com/secondlife/metabirds/128/111/22　となる。

オフィス内には次のようなことが可能。

要はインターネット上でも出来ることに加え、いくつか『セカンドライフ』内ならではの要素が加わったもの、といえる。実際ビデオ(動画)の視聴やフォトアルバム、質問と回答の閲覧などは既存技術を用いればネット上での展開は十分に可能なはず。ゲーム内限定のアイテムプレゼントはともかく、採用関係で『セカンドライフ』オフィス限定の情報を配信した場合、雇用関係の法律に抵触することも考えられるため、これはある意味当然といえよう。とはいえ掲載情報を見る限り、やはり『セカンドライフ』内で「ミクシィ キャリア・インフォメーションセンター」に足を運んだ方が、より多くの情報を得られるようである。

今回ミクシィでは希望している新卒のスキル・経歴として「大学院・大学・高専を卒業見込みの学生で、ウェブアプリケーション、検索エンジン、分散システム、P2P、ユーザーインターフェース等の技術研究に携わった経験のある学生」と定義している。「『セカンドライフ』へアクセスでき、自由に行き来できるならハードルの一つはクリアしているだろう」という、いわばミクシィ側が提示した模擬試験のようなものなのかもしれない。もちろん『セカンドライフ』内「ミクシィ キャリア・インフォメーションセンター」に行かなくとも採用試験を受けることは出来る。

果たしてゲームの世界内における求人サポート活動が実際に効果を発揮するのか、それとも設置をしたという発表そのものをニュース素材として話題性を持たせてアピールすることに意義を見出しているのか。それはミクシィの来年度の新入社員のようすや、来年度以降のミクシィ側の対応を待つしかないだろう。

だが少なくとも、大手新聞社などで報じられているのを見る限り、宣伝効果としては抜群な成果が上がったことだけは間違いあるまい。