ルール遵守確認できないアメリカ産牛肉到着・農林水産省調査で「危険部位ナシ」

2007年02月17日 12:00

牛肉イメージ【農林水産省】などは2月16日、神奈川県横浜港に到着したアメリカ産牛肉473箱約9トンの中に、日本・アメリカ両政府が対日輸出条件として定めている「20か月齢以下」と証明できない牛肉(ばら肉2箱)が含まれていたと発表した(発表リリース)。農水省では輸入手続を保留して14日までに全部の箱を開けて調査したが、特定危険部位の混入などの問題は認められなかったとも伝えている。

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今回の牛肉はタイソン社のレキシントン工場(ネブラスカ州)から出荷された冷凍牛肉。農水省・【厚生労働省】両省がアメリカに確認を求めたところ、15日になって「誤って日本向け貨物とともに出荷されたものであり、詳細については、現在、調査中である」との報告が届き、今回の発表となった。両省では詳細な調査結果報告が得られるまで、当面の間該当する出荷施設からの輸入手続を保留するとしている。

今件について安倍晋三首相や農水省幹部らは「以前に輸入を停止したときとは状況が異なる(ので大きく問題とするところはない)」とすると共に、現在アメリカの一部議員から強力に求められている輸入制限の緩和について「”今回の詳細な調査結果を踏まえて”検討しなければならない」とし、今回の「間違い」がシステム上の問題として起きたものであるのなら規制緩和以前にルール遵守の仕組みをしっかり再構築するよううながすつもりであることを示唆した。

詳細はアメリカ側からの報告を待たねばならないが、状況的に見て恐らくは単なる担当者のミスと思われる。むしろ今回は、日本側のチェック機構がしっかりと働いて「ルール違反」を確認し停止が出来たことを評価すべきだろう。

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