企業戦士にとっては基本中の基本となる「武器」であり、人と企業とを結ぶ最初の接点にもなる「名刺」。この「名刺」に自己アピールを託すツールや企業そのもののコミュニケーション戦略の重要要素としての役割を果たさせようとの目的で、さまざまな形状のものが生み出されている。「『はじめまして』の名刺展」ではデザインコンセプトや企業理念を反映した個性的な印刷物として「名刺」をとらえ、さまざまな名刺を展示している。

共催の【日経デザインの記事】にはその展示会の詳細がレポートされているが、それによると【マクドナルド(2702)】やNTTレゾナント(社員の顔のアップ)、コーヒーの香りがする喫茶店の名刺、イスの形になる家具デザイン会社の名刺などが展示されている。

上記記事にはそれらの名刺の写真も掲載されているが、実に興味深い。受け取った側の名刺整理という観点では頭を抱えさせることになるかもしれないが(笑)、少なくとも相手に与える印象はきわめて大きいだろう。

マクドナルドの名刺が、ビッグマックなどハンバーガー2種類(もう一種はベーコンレタスか?)、ポテト、シェイク、サラダの計5種類の代表的な自社製品の形をしていることは有名だが、それらのすべても展示されている。掲載写真を見る限り、その5種類以外にイメージキャラクタのドナルドの靴の形をした名刺もあるようだ。

これらの名刺は2005年7月に原田泳幸・会長兼社長兼CEOの指示で作成された。昨年末にテレビ東京系ビジネス番組【カンブリア宮殿】でも、登場した原田社長が名刺を司会者らに手渡し、奪い合いになっていたのが印象深かったので当方も覚えている。

単価にすれば1枚数円から数十円程度だが、手渡す相手との今後の関係を左右するかもしれない大切な「絆」となりうる大切な名刺。機会があれば展示会に寄ってみて、名刺の面白さ、大切さを再確認してみるのも悪くないだろう。