農水省がキャベツや白菜「もったいない」・委員会開催で対策検討

2007年02月08日 08:00

野菜イメージ【農林水産省】は2月7日、供給過多でキャベツや白菜が大量に廃棄されたことを受けて、生産過剰となった野菜の有効活用策を緊急に検討することになった。「第1回 野菜の緊急需給調整手法に関する検討委員会の開催及び傍聴について」にもあるように2月15日に対策委員会を開き、今後の対策を協議する。

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すでにテレビや新聞などで報じられ、実際の店頭などで体感している人も多いだろうが、野菜のうち特にキャベツや白菜は、去年の秋以降に気温の高い日が続いたため出荷量が増えて価格が急落。野菜の収穫量は天候に左右されやすく、生産された量をそのまま出荷したのでは市場価格が暴落する恐れがあることから、農水省では野菜が出来すぎた場合に廃棄した農家に補助金を払って価格を調整する制度を設けている。

ところが去年の秋以降廃棄された野菜はあわせて2万2000トン。結果として「野菜(と補助金)がもったいない」という批判が農水省に多数寄せられることになった。そこで農水省では率先して委員会開催を通し、出来すぎた野菜の有効活用策を検討することになった。

今回開催される委員会の結論を元に、農水省では公式サイトを通じて広く案を募り、3月中にもある一定の対策をまとめる予定としている。現在のところ、生産過剰の野菜について、家畜のえさや食品の加工用として使えないかなどのアイディアがあるとのこと。

野菜はナマモノなだけに、日持ちしにくく生産管理が難しい。創りすぎても蓄積しにくいし、少なすぎても需要に応じられなくなる。とはいえ、やはり廃棄される野菜をテレビなどで見るたびに、仕方ないとは分かっていても胸が痛むものだ。冷凍・乾燥技術の進歩などによって、生産から消費までの時間を延ばす(保存期間を長くする)ことができれば、ある程度の生産調整も可能になるのだが……。野菜の新鮮さを保ったまま、長期間保存する技術を開発してくれる研究機関は無いものだろうか。

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