空自次期戦闘機、F/A18・F15FX・ユーロファイターの3機種に絞り込みへ

2007年02月15日 08:00

F15Eイメージ『時事通信(ヤフーニュース経由)』が報じたところによると、【防衛省】は2月14日までに、航空自衛隊の主力戦闘機であるF4ファントムの後継機となる次期主力戦闘機FXの選定で、調査対象としていた6機種のうち、質問書に回答のあった3機種のアメリカとイギリスのメーカーに対し、2月中にも調査員を派遣する方針を固めた。

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F15Eイメージこれは【空自の次期主力戦闘機はF22? それとも……調査対象は6機種】でも報じたように、昨年の初頭、次期主力戦闘機について「F22A戦闘攻撃機(アメリカ)」「F35戦闘機(アメリカ・イギリスなどによる共同開発)」「F/A18戦闘攻撃機(アメリカ)」「F15FX(アメリカ、日本向け仕様として開発中)」「ユーロファイター(ヨーロッパ)」「ラファール(フランス)」の6機種に絞り込み、各国国防当局などに性能などを問う質問書を提出していた。今回の報道によればそのうち返答があった(=航空自衛隊に選ばれる、購入される意志がある)3機種、F/A18・F15FX・ユーロファイターについて、それぞれに調査員を派遣することになる。

2009年度を最終年度とする防衛力整備計画では、主力戦闘機として活躍していたF4ファントムについて、2008年度から(旧式化のため)機数削減数が始まるとしている。それと共にその後継機として、今回選定している次期主力戦闘機FXを7機調達する方針が決まっている。

選定候補となった3機種と、その機種の販売代理店権を獲得している商社は次の通り。

F/A18戦闘攻撃機(アメリカボーイング製)【伊藤忠商事(8001)】
F15FX(アメリカボーイング製)【双日(2768)】
ユーロファイター(ヨーロッパ共同開発機)【住友商事(8053)】


ちなみにF15FXだが、すでに日本では単座型のF-15Jと複座型のF-15DJを合わせて200機以上調達運用している(大部分は【三菱重工(7011)】でライセンス生産)。今回次期主力戦闘機候補として挙げられているF15FXについては、【ボーイング社】のサイトにも詳細は無い。一説には戦闘攻撃機タイプのF-15Eやそのシンガポール配置版F-15SGの改修版であるとも言われている。

昨年の「6機種へ打診」の段階では次期主力戦闘機としては最新鋭戦闘機F22ラプターが最有力されていたものの、今回回答書が送付されなかったことで、事実上候補からは外れたことになる。これは恐らく予算云々というより、アメリカ軍の機密情報が山盛りの最新鋭戦闘機を(ノックダウン方式によるものだとしても)他国に渡すのははばかられるという思惑があったのだろう。また、先日【ステルス戦闘機F22ラプターの嘉手納基地への到着再び遅れる】にもあるように沖縄嘉手納基地に配置予定だった同機の配備が直前になって延期になったのも、今件と何らかの関係がある可能性も否定できない。

ともあれ、タイムリミットは来年と定めれている以上、早ければ今年中にも機種選定が行われることだろう。予算やメンテナンスなどの点から考慮すると、F15FXが選ばれる可能性はかなり高くなったものと思われる(そして恐らくはF15FXで急場をしのぎ、F35にバトンタッチ……というパターンを採ることになるのかかもしれない)。

※ただし、今後回答書が新たに送付される可能性もゼロとはいえない。その意味では今回リストアップされた3機種「以外」があらたに選定候補に加わる可能性がまったく無くなったわけではないことをここに付け加えておく。

■関連記事:
空自次期主力戦闘機とF-2とF-22とF-35(2007/07/26)


(最終更新:2013/08/29)

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