教育エキスパートのベネッセがDSで学習ソフトに参入・小学生向け『文章力トレーニング』『英語トレーニング』を6月に発売
2007年02月12日 12:30
教育分野の大手企業【ベネッセコーポレーション(9783、ベネッセ)】は2月5日、2007年度から【任天堂(7974)】の携帯ゲーム機ニンテンドーDS向けに学習用ソフトを発売することを決定したと発表した(【発表リリース】)。第一弾として小学生向けに文章力と英語力をトレーニングするタイトル2本を発売する。
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元々福武書店として設立し通信講座「進研ゼミ」などで名を馳せ、予備校のお茶の水ゼミナールを買収、最近では「しまじろう」などが登場する『こどもちゃれんじ』や『たまごクラブ』などで有名な同社。今回の発表により、「脳力系」「脳トレ系」とも呼ばれているDSを媒体としたエンタメ教育分野へも本格的に参入することになる。
今回第一弾として6月に発売と発表されたタイトルは2本。『文章力 うっかりミスがなくなる! 文章読みトレーニング(読みトレ)』と『英語力 聞く!書く!ことばをふやす! はじめてのえいごトレーニング(えいトレ)』。それぞれミニゲーム方式などで「楽しく遊びながら学習し、力を蓄えていく」ことができるという。
『文章力 うっかりミスがなくなる! 文章読みトレーニング(読みトレ)』と『英語力 聞く!書く!ことばをふやす! はじめてのえいごトレーニング(えいトレ)』
今回発売タイトルのテーマに挙げられている「文章力」や「英語力」に限らず、多くの学習分野においては「短時間でもいいからこまめに反復して学習すること」「楽しく学ぶこと」「ただ読むだけでなく聞いたり手を動かしたりなどさまざまな感覚を使うこと」が重要であるとされている。要は「繰り返し身体の多くの部分を使うこと」で頭への浸透度が高まる、ということだ。
元々ゲーム機のニンテンドーDSでこの「脳トレ系」ソフトが流行っているのも、気軽に操作できることや、どこででも気軽に繰り返しプレイできるからに他ならない。もちろんプレイヤーに「楽しく何度でもプレイしてもらう」ためには、単に「勉強する」のではなく、「楽しくゲーム(のようなもの)で遊びながら、気がつけば勉強していた」という仕組みにする必要がある。当然「ゲーム」としての楽しさも必要不可欠。
過去のゲーム機やそのソフトにおいて、教育系のソフトがあまり流行らなかったのは「単に教育ソフトをゲーム機に移植すればよい。ゲーム性など二の次だ」という考えがあったから。その常識をくつがえしたのが今回のブームのきっかけとなった『東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング』だった。
今回ベネッセが発表した2タイトルが、ちゃんとこのポイントを抑えているかどうか。画面写真だけでは判断は難しい。プレイ対象となる小学生が「面白いな、楽しいな、何度でも遊びたいな」と思わせる仕組みを作ることが必要になるわけだが、すでに「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」などで実績を持つベネッセのこと。きっと大丈夫だろうと考えたい。
(C)Benesse Corporation 2005-2007.All rights reserved.
(最終更新:2013/09/12)
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