【更新】空母の上からヒップホップ! YouTube発海軍プロモ動画が大人気・50万アクセス突破
2007年02月25日 19:35
【NavyTimes】によるとアメリカ海軍の空母搭乗員などが作ったオリジナルプロモーション動画が話題を呼んでいる。アクセス数はすでに50万件を超え、アメリカ海軍の公式求人広告をはるかにしのぐ勢いで増加中。「(公式広告よりよほど)海軍の宣伝になるのでは」とする意見もあるほどだ。
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話題の動画は動画投稿サイト【YouTube】に投稿された【Pump it】と【Hey Ya,】。前者はすでに53万近い、後者も40万に近いアクセスを記録している。コメントの数も数百件のレベル。そこらのプロによる動画よりよほど注目を集めているのが分かる。
これら大人気となった動画の製作者たちは【VAW-116(第116海軍航空隊)】。マークのビジュアルから「The Sun Kings」とも呼ばれている。所属空母はエイブラハム・リンカーン(ABRAHAM LINCOLN:CVN72)。
両ビデオの内容はといえば、見れば一発で分かるが、両方ともヒップホップが奏でられるプロモーションビデオ風の展開。ノリの軽い曲をBGMに、機上で、台所で、コントロールルームで、など空母の各所でリズム感満点の動きを見せながら、彼らの「職場」を紹介していく。本当に楽しそうな顔つきで仕事をこなしながら歌い、踊り、生活しているようすは、空母搭乗員が身近な存在で、同じ人間であることを再認識させてくれる(「お前ら仕事しろ」というツッコミはこの際ナシだ。これも「仕事」の一環なのだから)。
このビデオは1月に「West 2007」という防衛産業会議の中で昼食会のプレゼンテーションにおいても流され、会場で大いに注目を集めることになった。一方で隣接するスクリーンにごくありきたりな海軍の公式による求人広告用ビデオも放映されたが人気がほとんどなく、評価は高くとも効果がないことを実証していた(元記事によると2月19日現在アクセス数は576件に過ぎない)。
今回の動画の作成に携わった関係者(海軍作戦本部の副参謀であるEdwards)は、「我々海軍は、誰に入隊してもらいと思っています? 誰が海軍の担い手になりうるのですか?(Whose lives do we want to accelerate? Who are our warriors today?)」と発言し、若者世代向けのプロモーションが必要であることを諭した。そして現代の「求人対象となる世代」は技術の進歩に目が無く、インターネットが普及する世の中で成長している、だからこそ、彼らの方を向いて考える必要があるのだと力説した。
そしてEdwardsはこうも述べた。「数千ものアクセスを可能にするYouTubeのようなサイトやマイスペースのようなSNS、グーグルのような検索エンジン、これらは強力なアピールの手段足りえる。そしてその傾向はもう止まらない。海軍はこの現実を見据えて、対処していかねばならない」と。
この「空母ヒップホップ動画」に限らず、アメリカでは「YouTube」などの動画サイトをインフラの一つとして認識し、活用する動きが活発になっている。[産経新聞]でも、ピザハットやディズニーランドが商品プロモーションや求人活動に、YouTubeを有効活用しているようすが報じられている。考え方はやはり同じで「ネット世代に合わせた対応をしているだけ」とのこと。
アメリカの人たちは物事を合理的に考えることに長けているといわれている。そこに沢山の人が集まるサイトがあるのなら、それをインフラととらえ、利用する年齢層にマッチした使い方をする。今回YouTubeで海軍の航空隊のヒップホップなプロモーション動画を投稿したのも、ただそれだけのことだと考えているのだろう。
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