「BECOME JAPAN」は、ある特定の商品について通常の情報収集と、オンラインストア上での価格比較を同時に行うことができるという、マルチタスク的なショッピング検索サイト。2007年2月現在で、商品数は1000万点以上、オンラインストアは1万店以上を検索対象としている。

利用者が使える検索機能の検索結果はBECOME独自のアルゴリズムであるAIR(Affinity Index Ranking:類似性インデックス・ランキング)を用いることで、ショッピングに役立つ購入ガイドや商品レビューなど、ショッピング関連情報に特化したページを表示する。一方商品検索結果では、【Yahoo!ショッピング】や【Amazon.co.jp】など複数のショッピングモールの商品を網羅。価格やカテゴリー、ショップによる絞り込み機能があり、ユーザーのニーズに応えた検索が可能。現在は実装されていないが、今後はブランドやカラー、スタイルなどで絞り込みが可能になる。

トップページ。シンプルなデザイン。キーワードは時節にあった商品を提案している。

ネット上で商品を探したい人は「その商品自身の情報」と「その商品がどこで売っているのか、ネットショップ上の情報」の2種類を必要とする。その両方のニーズを1回の検索でまとめて充足しようという主旨を「BECOME JAPAN」は持っている。また、今後は個人の趣味趣向に合わせたマイページ機能や、口コミ向けコンテンツなども実装される予定とのこと。

試しに当方(不破)が先日佐川急便の不祥事で限定版を買い損なった『涼宮ハルヒの憂鬱7 限定版』のDVDを検索してみる。左にはネット上の検索、右には商品検索結果が表示。左側の検索結果は、「ブログや掲示板だけ」などのように、さらにニーズにマッチした内容に絞り込むこともできる。

ビジネスモデルとしては、アクセス誘引によるスケールメリットを活かし、サイト内における広告展開と、商品情報の検索結果にアソシエイツコードを入れ込むことによるネット上代理店としての中間マージンを収入源としているようだ。

商品に関する各種情報の検索と、ネットショップ上の商品情報の両方を(どのみち「ほしい」と考えている人は検索するのだから)いっぺんに表示させてしまえ、という考えは非常に興味深く、そして面白い。色々検索してみたが、確かにこれは便利に他ならない。

情報そのものやネットショップ上の商品情報のいずれも検索結果の精度にばらつきがあり、時々見当違いの情報が出てしまうこともある。が、利用者の心理をつき、一歩手前で提案するサービスであることに違いは無い。今後データのさらなる拡張や精度の向上化が図れれば、ネットショッピングの際に「使える検索サイト」として認知されることだろう。