ユニクロ(9983)が全商品リサイクル活動を定期的・継続的に実施へ
2007年02月21日 06:30
【ファーストリテイリング(9983)】傘下のユニクロは2月20日、全商品の回収・リサイクル活動を毎年3月と9月の約1か月間、継続的・定期的に実施していくことを発表した(【発表リリース】)。これまでフリース(起毛素材)に限定していた活動を全商品に限定し、定期的に行う。
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今回の動きは「ユニクロ」という言葉が低価格の衣料品を代表する言葉として用いられる一方、そのイメージが「衣料品の低価格化が使い捨ての文化、ゴミの増加を後押ししているのでは」という批判につながるのを避ける狙いもある。いわば企業の社会的責任(CSR)が求められている昨今、そのニーズに応えるわけだ。
ユニクロでは2001年8月からは自社で販売したフリース商品の回収・リサイクルを実施済みで、2006年9月には一か月間の試験期間として全商品に対象を拡大。そしてその試験を経て今回全商品・年2回2か月の定期的回収及びリサイクル活動の実施にこぎつけたことになる。
回収商品はユニクロで販売されたもののみで、お客は自ら最寄のユニクロ店舗まで洗濯した上で持参する(郵送などは不可)。二次使用可能なものは国連やNPO法人を通じて海外の難民施設へ寄贈され、それ以外のものは反毛処理(繊維に戻す)をして断熱材や軍手などの原材料としてリサイクル。それにも適さないものは発電用燃料になる。
大量に安価で商品を提供すればよいことずくめ、「大量生産大量消費は善である」というわけではなく、作りっぱなしではいけない、作った後のアフターケアを十分に考慮してほしい、という話はよく耳にする。が、商品が消費者に利用されたあとのことにまで気を配るのはなかなか難しい。しかし年間4億アイテムにもなるというユニクロの規模になれば、自社商品が使い潰された、ゴミになったあとのことまでケアしなければならない、ということなのだろう。
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