【不二家(2211)、営業停止の全国フランチャイズ店に対し休業補償へ・「期限内の牛乳を使う」ルールは無かったのか？】でも報じたように不二家ではさまざまな菓子製造の生産ラインにおけるずさんな品質管理が露呈して、生産のほとんどができない状態にある。現在【山崎製パン(2212)】の支援を受けて管理マニュアルの再構築をはじめとした衛生管理の体質改善を進めている最中。

その結果、不二家では「審査も受けて、3月のはじめ頃を目指してがんばっているところ。期待もこめて、出来るだけ早く再開のめどをつけたいと考えている」とし、チョコレートをはじめとするお菓子類については今月末に商品の品質管理体制が(製品の生産再開を可能とするレベルにまで)改善され見込みがついたとしている。早ければ3月1日にも櫻井康文社長が会見し、お菓子類の製造を再開する方針であるという。

一方、よりデリケートな管理を必要とする洋菓子については、引き続き衛生管理体制の改善をすすめ、3月中旬から下旬にも製造を再開したいとしている。

また、先日一部報道で「フランチャイズ店や倉庫に現在納められている不二家商品を不二家がすべて回収した上で廃棄する方向で検討に入った」ということが伝えられたが、こちらについては【リリース】を出し、そのような決定はしていないと否定している。ただ、「検討に入った」報道に「決定はしていない」という形での否定なだけに、「検討対象ではある」こともうかがえる。

ようやく商品生産再開の見通しがたった不二家だが、再生を果たせるかどうかは生産が再開され、流通に商品が出回って以降のようすをうかがう必要がある。不二家の商品は子どもたちに好かれる種類のものが多いため、昨今の生産・販売中止で寂しい想いをした人も多いだろう。早く生産再開を果たし、期待に応えて欲しいものである。

(最終更新:2013/09/02)