「電子メール中毒」からの解放を目指して・12ステップ解消法

2007年02月26日 06:30

インターネットイメージ【ロイター通信】が報じたところによると、アルコールや薬物の依存症者の間で広く知られている解消プログラム「12ステップ解消法(12step Program)」について、電子メール依存症者向けのプログラムも開発された。アメリカ・ペンシルバニア州で管理職に向けたコーチングを業とするマーシャル・イーガン(Marsha Egan)氏の考案によるもの。

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イーガン氏は自らがメールチェックに夢中になりすぎてお客の機嫌を損なうパターンなどを例に挙げ、「電子メールに依存しすぎるとさまざまな損失をこうむる可能性があるのに、企業トップの多くはそのリスクに気がついていない(There is a crisis in corporate America, but a lot of CEOs don't know it" )」と警告。

気になる肝心の「12ステップ解消法」の中身だが、具体的なものは元記事では断片的にしか見つけることができなかった。その「断片」を列挙すると次のようになる。

・自分が電子メールに「コントロール」されていることを認識しよう(Admit that e-mail is managing you)
・10分ごとにメール確認をしなければならない自分の立場を開放しよう(Let go of your need to check e-mail every 10 minutes)(※go of はgo offの誤植?)
・電子メールの受信箱は常に空っぽにしよう(Commit to keeping your inbox empty)
・メールの確認は決まった時間に行うこと(Establish regular times to review your e-mail)
・2分で片付く電子メールはすぐに処理するが、そうでないものは別のフォルダを作ってそこに保存しておくこと(Deal immediately with any e-mail that can be handled in two minutes or less but create a file for mails that will take longer)


イーガン氏は他にも「電子メールを受信するために作業を中断して復帰するまでには4分くらいの時間を要する」「電子メールのチェックは一日に3回から4回にとどめておくべきである」と言及している。イーガン氏の顧客の中にはお休みの日も電子メールに「拘束」され、メーラーの受信トレイの中に3600通ものメールを抱えている者もいたという。また「電子メールの多くはコピー&ペースト機能を多用しているため文章量が多すぎ、またタイトルがあいまいすぎる。だから読むのに時間を要してしまい、拘束時間が延びてしまう」とも分析していた。

そして極論、あるいは究極の「電子メール依存症」からの解消法としてイーガン氏は次のように語っている。

「電子メールを5分おきにチェックするような生活行動は改めましょう。周囲の人に『緊急を要する要件なら、電子メールで連絡するのではなく電話で伝えるように』と告知するように」


電子メールは相手の受信状態を気にせずに意思表示が出来る、非常に便利な連絡媒体であることは疑いようのない事実。だがその便利さに傾倒していると、相手側に与えるプレッシャーの大きさに気がつかず、いつしか自分自身もその便利さに依存しきってしまい、「電子メール依存症」になってしまう。日本ではパソコンでの電子メールのやりとりが主流でその他に携帯電話によるメールも多用されているが、欧米では【ケータイの使いすぎには要注意?! 反復運動過多損傷(RSI)が急増】にもあるように、ブラックベリーという小型メール端末が主流。そして「電子メールのとりこ」になった人が増えているという状況に違いはない。

上記リストに心当たりがある人は多いだろう。仕事だから仕方ない、という面もあるが、再認識して少しでも「自分を解放」することで、精神的な安らぎを取り戻せるかもしれない。

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