ヤフーアメリカ、個人向け総合ファイナンスサイト「Yahoo Personal Finance」をオープン
2007年01月20日 10:00
ヤフーアメリカでは1月19日、個人向けの総合ファイナンス情報サイト【Yahoo Personal Finance】をオープンした。日本国内でも人気を誇っている株式情報を中心としたファイナンスサイト「Yahoo Finance」をベースにさらに情報対象を広げ、税金対策や予算の管理、不動産取得や管理、大学進学や退職後に備える貯蓄のための無料ツールなどを整備し、ライフプランの構築の手助けをしてくれるものである。
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このサイトでは単純に各方面での情報を開示するだけでなく、実際に利用できるツールをも提供。さまざまな「個人ベースでのファイナンス作業」を一手に引き受ける総合サイトの役割を果たしている。
Yahoo Personal Financeトップ画面。
また、日本では【知恵袋】に相当する【Yahoo answers】とも連携していて、ファイナンス関係の質問が逐次表示されている。身の回りでの金銭に関する質問が列挙されているので、質問内容を見て「ああ、そういえば自分もそんな悩みがあったっけ」と同意し、つい答えを見てしまうという誘導が行われている。これは巧みであると同時に、本来の「Yahoo answers」の存在理由である「疑問と回答の共有化と知的データベースへの活用」を十分に活用しているともいえよう。
さらにWeb上で利用できる多種多彩なツールが用意されているのも嬉しい。例えば【住宅ローンの計算(Comprehensive Mortgage Calculator)】では、金利や返却予定年数などさまざまなデータを入力すると、収支バランスなども含めた返済プランをグラフ付で表示してくれる。
Comprehensive Mortgage Calculator。住宅ローンの返済計画用ツール。もちろんアメリカ仕様。表示しているデータはサンプルのため、かなり適当。
それぞれのツールは結構充実しており、こういったツールが一まとめになっているとかなり使いやすいのは確かである。
ファイナンスコラムニストで同サイト上でもコラムを執筆し、「Money & Happiness: A Guide to Living the Good Life.」などの著書もあるLaura Rowley氏はコラム上で次のように語っている。
「多くのアメリカ人は『もっとお金がほしい』というけれど、データを見る限りではまず最初に今持っているお金をしっかりと管理した方がいいみたいよ。
(Most Americans say they need more money, but data suggests they'd be better off simply managing the money they have.)」
そしてそのためにも「Yahoo Personal Financeを積極的に使いましょう」ということなのだろう。
欧米諸国と比べると日本では個人自ら確定申告を行うという人の割合は少なく、必然的に資産管理や運用に関する関心も薄い。海外ではかなり売れているマイクロソフト社の個人資産管理ソフト「Microsoft Money」の人気と売行きが今二つなのも、ひとえに「資産の管理や運営」へ注意が払われていないことが原因なのだろう。
一方、株式投資や投資信託に対する関心が高まってきている昨今、日本のヤフーで「ヤフーファイナンス」に対する注目が集まり、ヤフー側でも色々と機能充実を図っている。今後投資人口がさらに増え、「資産の管理や運用」への認知度も上がれば、あるいは日本でもahoo Personal Financeのようなページが登場することになるのだろうか。
年金問題への不安が増すばかりの昨今、お金のやりくりを中心とした人生設計(ライフプラン)を考える上でも、このようなサイトは(啓蒙という意味でも)重要といえる。ぜひとも日本版も新設してほしいものだ。
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