北京原人展パンフレットレポート

2007年01月29日 19:30

北京原人展パンフレットイメージGarbage Shot」第五十三回。今回は先に『シーマン2~北京原人育成キット』のブログパーツを紹介した際に探したところようやく書庫から見つけ出した、「北京原人展」のパンフレット。開催が1980年とあるから今から20年以上前の話である。当方はまだ生まれていない(うそ)。

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北京原人とは今から50万年ほどの原人の一種で、人類が猿人から現在の姿に進化するまでの間に枝分かれした別系統のもの。1929年にまとまった量の骨が中国北京の周口店遺跡から見つかったため、「北京原人」の名前がつけられた。当時発掘された素材のほとんどは中国からアメリカに移送される際に行方不明になっている。前世紀終わりには日本でもブームを呼び起こし、「北京原人展」が開催され、関連商品や映画などが一世を風靡した。

手元にあるパンフレットは旧分類のSinanthropus pekinensis(シナントロプス・ペキネンシス)とあるが、現在では分類が修正されてHomo erectus pekinensis(ホモ・エレクトス・ペキネンシス)と呼ばれているとのこと。

さてこの北京原人を展示した「北京原人展」だが、当時読売新聞社などが主催して行われたもので、北京原人以外に藍田原人、馬ぱ原人(「ぱ」は土へんに「覇」)、柳江人、山頂洞人などの各種資料が展示されていた。「北京原人展」と銘打ってはいるが実のところ「大原人展」だったようだ。


表紙と一ページ目に押してある記念の判子。現生人類の祖先ではないのだから「日本人のルーツ」も何もあったものではないが、当時はそこまで気が回らなかった。このポーズも一部で流行ったものである。


既述のように北京原人の発掘素材は大量に発掘された戦前のものについては行方不明のままで、戦後わずかに採集されたものが展示されるに留まり、他は復元モデルやさまざまな資料で埋め尽くされていた。小中学生用百科事典の挿絵にあるような油絵タッチの図版がおもむき深い。


一番よく知られているであろう、北京原人の複製胸像。

北京原人の生活を想像した図など。何か勢いが感じられる。

先の『シーマン2』のブログパーツ記事作成の際に調べて分かったのだが、昨年9月に開催された【コンシューマ戦略発表会(GA NEWS)】などで、この「北京原人展」をパロディ化した「大北京原人展」なるものを開催していたようだ。実存しない北京原人の頭がい骨などの設定話で山盛りの展示会、できれば見たかった気がする。

『シーマン2』の発売で果たして再び「北京原人ブーム」が到来するのかどうか。それは『シーマン2』の面白さと売行き次第、というところだろう。


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(最終更新:2013/09/13)

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