「あの不二家ですか?」「うちは不二屋です!」・菓子メーカー不二屋食品が風評被害
2007年01月29日 08:30
製造現場でのさまざまな食品衛生管理問題が指摘されている【不二家(2211)】の件で、福島県伊達市に本社がある菓子メーカーの【不二屋食品】が、とばっちりを受けていることが明らかになった(【参照:日刊スポーツ】)。同社では公式サイト上に告知文を掲載、無関係であることを強調している。
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これは先に【「寝てないんだよ」では済まない・不二家(2211)での消費期限切れ材料を用いたお菓子出荷が続々発覚】などでも報じた、1月11日の記者会見に端を発する「不二家」の衛生管理の問題。読み方が同じ「ふじや」であり、やはりお菓子をとりあつかうことから、主にシュークリームを取り扱う「不二屋食品」が同一会社、あるいは系列会社と勘違いされた。元記事によれば不二家関連の第一報がなされた1月11・12日の二日間で約100件もの問い合わせがあったという。
そのため同社では公式サイト上で「弊社は株式会社不二家とは一切関わりがございません」との告知文を掲載。さらに問屋などに対しても文書で通知したという。
この「不二屋食品」の社名由来は創業者「佐藤藤記」氏に「ふじ(藤)」の漢字が二つも使われていたことに由来するという。ただ、当の不二家からも数十年前に「FUJIYA」などの文字を商品などに使わないよう要請されたこともあるとのこと。そこでブランド名やURLも「fujimore(フジモア)」に統一し、誤解を招かないようにしている。
不二家食品では現在、風評被害に関する情報を公式サイト上に掲載。それによると最近ではニュース番組などにも取り上げられ、全国から励ましのメッセージと同社のシュークリームなどを購入したいとの声が届いているとのこと。ただし不二屋食品側では「小さなメーカーで直売店はなく、販売エリアも限られています。お近くのお店に問いあわせていただければ、お届けすることも可能かと思います」とし、色々な意味で降って沸いた騒動に大忙しだそうな。また、「これを機会に品質管理を徹底し、より安心できる商品を提供していきたい」とコメントしている。
同じ読み方でまったく別モノなのに……と風評を受けた件では、先の誤発注騒ぎで知名度を上げた【ジェイコム(2462)】と【ジュピターテレコムのJ:COM(4817)】の件が記憶に新しい。ただ今回の「不二屋食品」の場合、「まったく別会社である」ということが早期に浸透し、かえって自社の引き締めや周囲からの声援を受けることもできるようになった。「災い転じて福となす」というところだろう。
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