元ファーストレディのヒラリー・クリントン米上院議員、来年の大統領選挙に立候補表明
2007年01月21日 08:00
【ヒラリー・クリントン上院議員の公式サイト】によると、アメリカ初の女性大統領になるのではという期待も寄せられている民主党のヒラリー・クリントン上院議員が、来年2008年のアメリカ大統領選挙への立候補を事実上表明した。公式サイト上で文章と動画にて語りかけている。
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アメリカの未来が
私たちを呼んでいるのです。
……ヒラリー・クリントン上院議員
(大統領選立候補所信表明で)
ヒラリー・クリントン上院議員(ヒラリー・ローダム・クリントン、Hillary Rodham Clinton)はかつてのアメリカ大統領ビル・クリントンのファースト・レディーとして、さらに初の弁護士ファーストレディとしてだけでなく政治家としても有力な女性としても名を知られている。クリントン元大統領が現在の大統領であるジョージ・ブッシュ氏にその座を譲ってからも積極的に政治活動を続け、「将来は女性のアメリカ大統領に」という声が日に日に高まっていた。
20日に更新された【所信表明と受け取れるビデオ】では、
「自分は単純に立候補するだけ、ではない。国民のみなさんと対話がしたいのです」
「ブッシュ政権設立から6年が経過し、アメリカの進路を変えねばならない時が来た。新しい大統領だけが、ブッシュ政権の誤りを元に戻し、私たちの希望と楽観論を現実のものとすることができる」
「新大統領だけが世界のリーダーとして尊敬されるアメリカの立場を取り戻すことができる」
「今回の選挙はいくつもの大きな問題を提起している。イラク戦争、健康管理、環境汚染、エネルギー問題、社会保障と老人医療健康保険制度の赤字。あなたがどこに住んでいてもどの政党を支持しても、まず私の話を聞いて欲しい」
などと述べると共に、大統領選のための対策委員会を新設すると語り、事実上の大統領選への立候補を表明した。またヒラリー・クリントン嬢はビデオウェブでのライブ中継で、さまざまな意見を聞き、それらに答えるとしている。
ネット上動画で大統領選への立候補を表明するヒラリー・クリントン上院議員
民主党では同嬢以外にも若手の注目株でかつ黒人初の大統領との噂もあるオバマ上院議員や2年前の副大統領候補となったエドワーズ元上院議員など、7人もの候補が大統領への立候補の名乗りを挙げている。共和党もベテランのマイケン上院議員、さらに9・11での陣頭指揮で名高いジュリアーニ前ニューヨーク市長などが候補に挙がるなど、混戦必至の状況。
アメリカのトップに立つ大統領の政策や考え方が、日本にも大きな影響を及ぼすのは間違いなく、来年の大統領選挙の様子にも関心が寄せられるところである。
ところで、今回のヒラリー・クリントン嬢や対立候補の【オバマ上院議員(Barack Obama)のビデオ所信表明など、大統領という国のトップに立つ役職への立候補だから、というのもあるだろうが、ネット上の動画で所信表明をはじめるあたり、アメリカにおけるインターネットと政治のつながりの深さが改めて思い知らさせる。画質もきわめて鮮明で、テレビで見ているのと変わるところが無い。日本でも国会や各委員会のネット動画配信は進められているが、各政党や政治家によるネットでの訴えは今ひとつ。
スパム行為をしろ、というわけではないが、アメリカでのこのようなインターネットの活用法を見るにつけ、もう少しネットを活用して欲しい気もする。もちろん法的整備が必要になるが。
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