「このままじゃあんたニートになるしかない」母の辞書に「冗談」は無い。……「現代学生百人一首」入選作発表
2007年01月16日 19:30
東洋大学は1月15日、「現代学生のものの見方・生活感覚」をテーマに募集している短歌(五七五七七)のコンクール「現代学生百人一首」の第20回大会の入選作品が発表された。入選作100首と小学生の部10首が発表・掲載されている(【入選作発表ページ】)。
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このコンクールは対象を小学生から大学生・専門学校生までにしぼり、今現在の社会に対する学生たちから見た感想や意見を短歌にしたためて応募してもらおうという試み。今回は60759首もの応募があった。いじめや未履修など学生に身近な問題が多く取り上げられたものの、淡々と実情や状況を述べるものが多く、感情を多分に含んだものはあまり見受けられなかったのが特徴。
いくつか独断と偏見で目についたものをピックアップしてみる。
「このままじゃあんたニートになるしかない」母の辞書に「冗談」は無い。
(新潟県・高校1年男)
夏やすみおじいちゃんとすし食べる久しぶりの回らないすし
(千葉県・小学6年男)
サプリ派の私の横で父は飲む洗礼のように朝の黒酢を
(岡山県・中学2年女)
いつの日か役立つときが来るのかとため息ひとつ四段活用
(富山県・高校1年男)
犯人の動機は「むしゃくしゃしていた」でそんな事件にむしゃくしゃしている
(東京都・中学3年女)
おばあちゃんテレビ見るのはいいけどさアナウンサーと喋るのやめなよ
(東京都・中学2年女)
履修漏れ関係ないと思ったら校門付近にマスコミの人
(埼玉県・高校2年男)
社会情勢や事件に学生たちがどのような想いをいだき、大人をどんな目で見ているのかが、わずか31文字の中にぎっしりと詰め込まれているようで、非常に興味深い。
当方も時々記事タイトルやまとめに短歌や俳句(五七五)をしたためることがある。言葉の語呂が良いというのと分かりやすいのがその理由だが、文字あわせやつじつま合わせ、「なるほど」と詠み手に思わせるようなものはなかなか出来ない。入選作品を見ると思わずうなってしまうばかりである。
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