入試試験科目に「はし使い」・佐世保の女子高で
2007年01月13日 09:00
【NIKKEi NeT】などが報じたところによると、長崎県佐世保市の【久田学園佐世保女子高校】では、今年の入試から数学や国語の試験科目に加え、「正しいはしの使い方」を試験科目に取り入れることを決めたという。同校ではしつけ教育を重視しており、「普段の生活習慣を見るのが目的」としている。
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試験は1月31日に実施。一般・推薦を問わず「はしの使い方」を導入する。約10分の間におはじき、小さなサイコロ、インゲン豆、ビー玉、大豆、小豆の6種類の小物を10粒くらいずつ皿に置き、それらを別の皿に移すという、まるで忘年会のゲームのようなことが行われるとのこと。この試験時間の中で、おはしが正しく用いられているか、持ち方や運び方がチェックされる。
試験に使われるはしは「マイはし」ではなく、あらかじめ用意された断面が六角形のはし(鉛筆……ではない)。円筒形のものよりもすべりにくく、使いやすいとされているはしを使わせる配慮がされている。また試験教科には国語や数学もあるため、「はしが使えなければ即受験に不合格」ということはないようだ。それでも「はしの使い方試験」が導入されたことで、この学校がしつけ教育に重点をおいていることは十分以上にうかがえる。
同校のサイトにも「はしの持ち方」という一項目が設けられ、「本人として美しく巧みに食べることは芸術である、お箸(はし)を正しく持つには、逆にやってはならない簡単な例を実践してみよう。自分が実際該当していないことを確認できれば大丈夫。どれも基本的なコツだからすぐに理解できると思います。これから直そうという人も、もちろんきちんと持てる人も、ぜひ参考にしてください」と説明されており、手元の基本からしつけをしようという意気込みが感じられる。
「はしの正しい持ち方など誰にでも出来るのでは」というのが正直な感想だが、よく調べてみると最近はそうでもないらしい。ましてや試験会場でビー玉や大豆をお皿からお皿へ移すとなれば、緊張のあまり震えてしまい、うまくもてないこともあるに違いない。ゲームでは無いのだから時間内に全部移せないと不合格ということもないだろうが、意外な試験項目に今から訓練に励む受験生も多いだろう。あるいは塾などでもはしの持ち方を教えるようになるのだろうか。色々な意味で興味深い話だ。
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