流通各社、売上減少をネット販売拡大でカバーへ
2007年01月09日 06:15
インターネットを経由した商品販売が好調な伸びを示しているのを受けて、大手スーパーやデパートがネット販売品目を増やしたりサービスの範囲を拡充し、新規顧客の取り組みや客単価の増大で売上の増加につなげようという動きが相次いでいると[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]では報じている。
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具体例としてまず最初に挙げられたのが【イトーヨーカドー(3382)】。こちらでは6年前から地域を限定して各地域ごとに【ネットスーパー(リンク先は葛飾区・足立区の場合)】を試験的に開設して運用したとろ、利用客が大幅に増えているとのことで売上も好調。そこで今年はサービス地域を大阪や名古屋周辺にも拡大し、配達担当の店の数を10倍の80店舗にまで増やすという。
イトーヨーカドーのネットスーパー、葛飾区・足立区の場合。卵や野菜なども購入可能。
一方【丸井(8252)】でもネットで取り扱う衣料品などを実店舗と同じ380ブランドまで増やしたところ、売上が前年度比で2倍以上に伸びたという実績を上げることができた。そこで今年はさらにサービスを拡充する意味で、実店舗と同じように週に二回新商品を導入するなど商品ローテーションを強化するとのこと。
このようにネット経由の商品販売が好調に推移する一方、デパートやスーパーなど小売業全体の売上は低迷が続いている(【野村総合研究所】の予想ではネット通販の規模は2007年度に4兆円を超えるとしている)。各社では、一般店頭小売の業績低下分をネット販売で補うべく、さらに機能やサービスの充実をはかるべく動きを加速しているという。
すでに【少々割高でも便利、「ネットスーパーを使いたい」6割近くとの調査結果】でもお伝えしたが、当方が病気が悪化して外出もままならなくなった時、【西友ネットスーパー】を何度も利用した経験がある。こちらも地域は限定されているものの、即日配達サービスや生鮮品などの販売も行うなど、至れり尽くせりなサービスを展開し、非常に重宝した経験がある。
ネットスーパーは単に「わざわざ買い物に行かなくとも良い」という出不精向けのサービスであると同時に、「買い物に行きにくい」環境にある人をサポートするサービスというとらえ方もできる。
バスや鉄道の廃止などで交通手段が無くなるとして不便さが加速する過疎地において、特に高齢者が抱える問題の一つに「買い物の手段が無くなる」というのがある。ネットスーパーのサービス地域が増え、このような場所にも配送するようになれば、そういった地域の住民にとっては非常にありがたいサービスになることだろう。また確実にリピーターとなることが見込まれるので、企業側にしても悪くない話になるに違いない。
最近では電話線・通信回線は過疎地においても普及しているから問題は要らない。パソコンを使ったネットでの買い物は高齢者には難しい、という意見があるのなら、例えば[任天堂(7974)]の『Wii』でも気軽に購入できるようインターフェイスを改良するなり独自サイトを作るなりして対応するという手もあるだろう。
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(最終更新:2013/09/14)
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