「正月だから変わった肉を食え」って……米アマゾンで風変わりな食肉販売中

2007年01月07日 08:45

イノシシのローストイメージ【本家アマゾンでアーケードゲームの筐体も販売開始】【「代わりにこんな商品を買ってますよ!」・本家アマゾンで「おすすめ紹介」に新機能】など、デジタル好奇心をくすぐりまくる仕様や商品展開を次々と提供してくれる米アマゾン。先の記事をまとめている際に気に止まった「妙な宣伝文句と商品」をここで紹介。宣伝コピーいわく「This Year, Try Something Different」。直訳すれば「今年はちょっと変わったものを」。写真には妙な形をした肉製品が並べられている。これってつまり「正月だから変わった肉を食え」ってこと?

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リンク先は皮肉にも【Gourmet Food(グルメな食品)】。昨年夏に米アマゾンでは食品の販売もはじめるようになったが(【参考:アメリカのアマゾン、食品のオンライン販売に進出】)、いつの間にかレパートリーがかなり増えているようだ。チョコレートにコーヒーやお茶のセット、各種チーズ、キャビアやロブスターをはじめとする海産物を単品やセットで販売している(もちろんパッケージした上で)。

ツナの刺身
ツナの刺身

中には【ツナの刺身】という「まるでナマモノ」まで販売中。いつの間にアマゾンはナマモノまで販売するようになったのだろうか。まるで大手スーパーのネットショップと同じ感覚だ。説明いわく、「最上級のシーフードをお届けします。刺身の品質ですよ。グリルにしてもボイルにしてもOK」とある。ただしナマモノのため、輸送時のオプション(冷水で保冷する)を必ず選択するように指示されている。

さて、肝心の「今年はちょっと変わったものを」だが、掲載されている肉は次の通り。「Wild boar、Buffalo、Ostrich、Elk、Foie gras、Rabbit」日本語訳はそれぞれ「イノシシ、バッファロー、ダチョウ、ヘラジカ、フォアグラ、ウサギ」。

変わったものを、の中身は「イノシシ、バッファロー、ダチョウ、ヘラジカ、フォアグラ、ウサギ」。
変わったものを、の中身は「イノシシ、バッファロー、ダチョウ、ヘラジカ、フォアグラ、ウサギ」。

今年はイノシシ年ということでボタン鍋がよく話題に登るし、フォアグラはむしろ高級食材として話のネタになる。しかしバッファローやダチョウ、ウサギ、ましてやヘラジカは話には聞くが実際にスーパーの食肉コーナーで見かけることも、ましてや口にすることもほとんどない。それらを一堂に会して「どうぞ」と米アマゾンでは薦めている。

ある意味これこそが、アマゾンの基本戦略「ロングテール」にのっとったセールスなのかもしれないと思いつつ、試しに今年の干支のイノシシ(Wild boar)でグルメコーナーを再検索してみると……

「イノシシ」で再検索。251種類ものイノシシの肉が登場。
「イノシシ」で再検索。251種類ものイノシシの肉が登場。
一番人気ミニロースト
イノシシのミニロースト

あるわあるわ、251種類ものイノシシ肉関連商品が登場。「関連商品」といっても本やレコード、ゲームなども含むのではなく、純粋に「食品」としてだけでの話。いつのまにアマゾンは食品スーパーも抱えていたんだ、とツッコミすらしたくなる。ちなみに一番人気は13ドル(1500円)の「イノシシのミニロースト(Wild Boar Mini Roast)」。重さは6ポンド(2.7キログラム)。商品紹介には「ちょっとしたた夕食には最高のローストですよ」とも。

他にも「ちょっと変わったものを」を調べてみたがそれぞれ一種類ずつではなく、数百種類ずつの商品が用意されている。これはちょっとした食肉専門店よりもそろっているといわざるを得ない。正直、恐れ入った(ちなみに国際郵便為替を使うなりクレジットカードを使えば日本から直接米アマゾンで発注・購入も不可能ではないが、手数料を考えるとメリットはあまりない。食品の場合、食糧法も考慮しなければならないかもしれない)。

日本のアマゾンでは今のところ、健康食品関連で一部の干モノや調味料のみが販売対象となっている。日本とアメリカでは流通のしくみが異なるので、米アマゾンのシステムをそのまま取り入れるのは難しいだろう。

とはいえ、本家でここまで出来ているのだから、将来日本のアマゾンでも似たような商品提供が開始される可能性も十分にある。今後日本でも同じようなサービスが開始されるかも、という夢をいだきつつ、米アマゾンの機能を探ってみるのも良いものだ。

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