長崎の軍艦島、観光地として来春から解放
2007年01月04日 06:15
[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]が報じたところによると、かつて炭鉱の島として用いられ現在は無人島として立ち入りが制限されている長崎県の軍艦島が、近代産業の遺産地として注目を集めているため、長崎市では観光地として活用する方針を固めた。さん橋や遊歩道を整備し、早ければ2008年の春から観光客が上陸できるようになるという。
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軍艦島とは長崎市の沖合いに浮かぶ島の通称。島をぐるりと取り囲む堤防が軍艦(さまざまな上部構造物を持つ戦艦)のように見えることから、「軍艦島」と呼ばれるようになった。明治初頭から炭鉱の島として開発され、最盛期には5000人以上の住民がひしめき合っていた。島の内部には電気などのインフラが完備され、教育機関や各種公的機関はもちろん、映画館や体育館、居酒屋などまで揃い、まさに戦艦以上の「密集近代都市」の様相を呈していた。
しかし産業構造の変化から石炭のニーズが減り、1974年には炭鉱が閉山、無人島化。建物の老朽化も進んで人が立ち入るのには危険なため、現在は一般の上陸は禁止され、調査研究などの目的でしか足を踏み入れることができない。
ところが最近では炭鉱産業など当時の産業の姿を知ることができる貴重な遺産(遺跡)として注目を集め、上陸は果たせなくとも軍艦島を船から見る観光コースが人気を呼んでいる。また、【支援サイト】にもあるように、「世界遺産」に登録しようという動きも出ている。
そこで長崎市では実際に観光客も上陸して身近に内部を見ることができるように、かつて使われていたさん橋を再び利用できるよう整備することを計画。島の内部にも遊歩道を設けて観光ルートを造るため、新年度予算案に工事費を盛り込む方針を固めると共に、安全面でのチェックを進めているという。計画通りに整備が進めば2008年の春には観光客が上陸できるようになる見込みとのことである。
【データベースサイト】や【個人サイト】など山のように関連サイトがあることや、昨今の「廃墟ブーム」などからもニーズが高いことは容易に想像ができる。また、産業史・経済史などの歴史的・学術的価値も高い軍艦島を整備することは長崎市に留まらず、日本そのものとしても価値がある話。ぜひとも計画がスムースに進んでほしいものだ。
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