【更新】理科離れを防ぐために・理科実験や観察データをデータベースとして共用化の試み
2007年01月01日 18:30
[YOMIURI ONLINE]によると理科教員らで作るNPO「理科カリキュラムを考える会」が、授業で活用できる実験や観察などのアイディアを集め、教員向けのデータベース作りを始めたことが明らかになった。試験運用の後、2007年中に全国の理科教員に公開するという。
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データベースの構築には定年を迎える団塊世代のベテラン教員の経験や、若手教員の新鮮なアイディアが反映され、それらを蓄積して子どもの理科教育に活かすのが狙いだという。対象は小中高校の理科全科目の授業が対象。データベース上はインターネット上に構築され、利用する教員らが日々の授業経験などを書き加えていく。
元記事には、中学理科の「電流の利用」を教科書の単元一覧から選ぶと、さまざまな実験が表示され、授業に用いるためのアイディアが表示されるという事例が掲載されていた。さらに実験に必要な道具や材料のリストも見られるという。
「理科カリキュラムを考える会」そのものは具体的なサイトはないようで、わずかに【第3回社会連携懇談会のご案内】などで、「学習指導要領の改訂の規範となるようなカリキュラム案を作成することを活動の中心に掲げて2000年12月に設立、2002年12月にNPO法人として認可されました」という痕跡が見られる程度である。
会側の発表を確認できないので元記事以上の内容は分からないが、今回の「理科教員向けデータベース」は、恐らく「ナレッジマネジメントシステム」の理科教員向けのようなものだと思われる。具体的には教員のみ入れる限定SNSで、その中に実験・観察の任意アップロード形式の掲示板的なデータベース機能が盛り込まれたコミュニティの運営、ということになるのだろう。これ自身は既存の掲示板やSNS、コミュニティ構築系のプログラムを作って連結させれば済む話だから、それほど難しいものではない。
むしろ大変なのは、どのように管理運営し、役立つデータベースを作っていくかという、運営サイドの問題といえる。素晴らしいシステムが提供されても、肝心のデータがアップロードされないのでは利用価値がなくなってしまう。いかに積極的にデータをアップロードし、役立つものに出来るか、モチベーションを高める「仕組み」を施す必要があるかもしれない。
……とはいえ、一般公開されなければほとんどの人には関係のない話(笑)。出来ることならデータを二段階化し、一般にも閲覧可能・投稿可能な仕組みにしてくれると面白いのだが。
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