チェコ製戦闘機Mig21F、イーベイで販売中・現在300万円ナリ
2007年01月16日 08:00
日本でオークションサイトといえば【ヤフーオークション】が主流だが、欧米では【ebay(イーベイ)】がトップの座をキープしている。そのebayで、【旧ソ連の戦闘機Mig(ミグ)21Fが売りに出されている】。現在値は2万6600ドル(300万円強)にまで跳ね上がっている(【参照:newsing】)。
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ミグ21は旧ソ連のミグ設計局が開発した短距離要撃用ジェット戦闘機で、ソ連だけでなく数多くの第三国で使用された。三角翼の形状から弦楽器の「バラライカ」と呼ばれることもあった。開発は1950年代からで1956年には量産が、1959年から運用が開始されている。生産機数は1万機以上でさまざまな派生型が存在。共産主義国家の多くで用いられている(ウクライナ/グルジア/インド/ドイツ/ブルガリア/ルーマニア/イスラエル/クロアチア/ユーゴスラヴィア/セルビア・モンテネグロ/セルビア/チェコスロヴァキア/チェコ/フィンランド/中華人民共和国/パキスタン)。例えば中国のJF-17戦闘機はこのミグ21の発展型ともされている。
今回出品されているものはチェコ製のもので、アメリカ向けの販売と規定されている。記載されているスペックは次の通り。
・種別:多目的戦闘機
・最大速度:マッハ1.385
・最大航続距離:1.160キロ
・サイズ:幅7.15メートル、長さ15.76メートル、高さ4.1メートル
・重量:5.2トン
・最大搭載重量:1.04トン
オークションにかけられたミグ21戦闘機。戦闘機とはいってもかなり古い世代のもので、かつ販売しているものは武装が解除されエンジンも取り外されたもの。
また本文中では「世界のどこにでも売るよ。距離によって輸送料がかかるが、大体5000ドル(58万円)くらいかな。翼を取り外せば40トントラックで運べるね」と説明されている。現在はチェコにおかれているという。
さらに説明では「今回販売しているのは単座型だが、複座型のも販売中。こちらは2万1000ドルからスタート。興味があればメールを」ともしている。
ただし注意事項として「販売されるミグからはレーダーなど武装を取り外し、脱出用シートも取り外されている。空を飛ばすことは出来ない。エンジン部分も価格に含まれるが取り外してあり、飛行機にはつけられていない」と説明されている。
要は廃棄処分となり武装解除され、スクラップを待つのみのミグを、展示用のものとして確保して販売するということなのだろう。
落札したとしてこれをチェコから第三国に輸出できるのか、輸出が出来たとして購入者の国に輸入できるのか、さまざまな問題が思い浮かぶ。自動車のスクラップ(あるいは単なる廃車扱いされているもの)ならともかく、見た目がそのまま残っている戦闘機ともなれば、警戒するむきもあるだろう。落札者が本当に落札するのか、手に入れることができるのか、興味深いところではある。
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