中国国産最新鋭戦闘機J10、大量実戦配備・パキスタンにも50機輸出予定

2007年01月23日 09:00

最新鋭戦闘機J10イメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]が報じたところによると、先に【中国空軍、国産最新鋭戦闘機J10を実戦配備】でもお伝えした、中国の国産最新鋭戦闘機J10(殲撃10型、チョントーJ-10)がすでに大量に実戦配備されていることが明らかになった(ただし具体数までは不明)。中国側ではJ10を欧米の主力戦闘機と同等の戦闘能力を持つと豪語しており、J10の大量導入で台湾海峡やインドなど中国が影響力を強めようとしている地域へのプレッシャーを高める狙いがあるものと思われる。

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元記事によれば製造元の軍系航空機メーカー【中国航空工業第1集団】では「先進諸国との距離は縮まった」と発言。人民日報(共産党の機関紙)でも一面でJ10を取り上げ、「中国は戦闘機と高性能の航空機エンジン、空対空ミサイルを開発できる世界で4番目の国」と特に自主開発の点を強調した。

Wikipedia(E)による、J10の概要図。
Wikipedia(E)による、J10の概要図。確かに指摘の通り、Su-27というよりはラビに近い雰囲気も感じられる。

中国最新鋭戦闘機J10イメージJ10は中国空軍がロシアから輸入しているSu-27(Su-30)のエンジンを改良し、対地対艦攻撃能力を併せ持たせた多目的戦闘機とされている。また、イスラエルが途中まで開発を続けていたラビ型戦闘機をベースとしているという説もある。性能も諸説入り混じっており、台湾などに配備されているアメリカ製主力戦闘機F-16やフランス製のミラージュ2000と同等かやや優れている部分もあるとされている。航続距離も1000キロ強はあるのとのこと。

生産計画については改良型を含め1000機強を見込み、その上で300機程度の実戦配備を目標としているもよう。また基本の単座機以外に複座機タイプ、空母艦載タイプ、さらにはステルスタイプも計画に持ち上がっているとのこと。

なお【台湾月報】によれば中国側では同戦闘機を「猛龍」と呼んでいること、2007年から2008年に50機パキスタンに輸出予定であることや、中国がJ10をイランに輸出することを外交カードに台湾への F-16C/Dの輸出を阻止しようとしていることなどが語られている。

具体的な性能はいまだにベールに包まれてはいるものの、百機単位で量産され配備されたのでは、多少性能に劣っていたとしても圧倒的な戦力になるに違いない。日本を含めた周辺各国や、中国の武器輸出先と関連する国々にとっては頭の痛い話となるだろう。


(最終更新:2013/08/23)

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