松井証券(8628)と三菱UFJ(8306)、資本提携の動き
2007年01月24日 06:30
『毎日新聞』などが報じたところによると、【三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)】と【松井証券(8628)】が資本・業務提携を検討していることが1月23日までに明らかになった。三菱UFJが松井証券に15%ほど出資する方向で詰めの作業を進めているという。
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三菱UFJ・FGといえばすでに証券会社として三菱UFJ証券と【カブドットコム証券(8703)】をグループ内に持っている。しかし後者ですら現在業界第五位に留まっており、伸びが今ひとつ。一方でネット証券のリーダーだった松井証券も業界内では第二位に甘んじている状況がある。
そこで三菱UFJ・FG側は松井証券との間に提携を結んで証券業・特にネット証券業に関する規模を拡大、松井証券側も三菱UFJ・FGの顧客を紹介してもらうことで顧客増を狙えるようにする・三菱UFJのブランドを活用するなど、両社の相互活用で証券業務の拡大を図る狙いがあるという。
さらに現在三菱UFJ・FGがカブドットコムに対して保有している株式比率(正確には三菱東京UFJ銀行が持つ比率とあわせて)を現在の33.7%からさらに引き上げることも検討しているという。
すでに【三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三菱UFJ証券(8615)を完全子会社化正式発表】にもあるように、三菱UFJ・FGでは今年9月に三菱UFJ証券を完全子会社化する。また、証券口座数は【SBIイー・トレード証券(8701)】がケタ違いの約135万口座なのに対し第二位の松井証券ですら約64万口座、カブドットコム証券にいたっては約54万口座に過ぎない。しかしもし仮に最終的に両証券会社が(三菱UFJの仲介という形で)合併という話にでもなれば、トップのSBIイー・トレード証券に匹敵する規模の証券会社が誕生する。
合従連衡という言葉ではないが、今後ネット証券業界でも業界再編の動きが加速しそうな動きではある。特定の証券会社で使えて別の証券会社では利用できないサービスなどがあった場合、証券会社の合併などで互いにそのサービスが利用できるようになれば利用者にとってはありがたい話となる。どうせなら「利用者にとって便利で役立つ」合併になってほしいものだ。
(最終更新:2013/08/29)
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