日興コーディアル(8603)、みずほ(8411)に出資拡大を要請・経営基盤安定が狙い

2007年01月06日 11:30

株式イメージ【日本経済新聞】は1月6日、大手証券の【日興コーディアルグループ(8603)】が、【みずほフィナンシャルグループ(8411)】に対し、出資比率の引き上げを要請する方向で検討に入ったと報じた。これはすでに5日の夕方の段階で一部タブロイド誌が報じていた内容だが、今回日経新聞でも語られたことにより、信ぴょう性が高まったとも考えられる。

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今回の出資比率引き上げ要請話は、先の不正会計問題で顧客離れが顕著な状態となり、経営基盤に不安を感じた日興側が、みずほの出資拡大を受け入れることで経営そのものを安定させる狙いがある。「関係者によると」という情報元が明示されていない話ではあるが、元記事では数%のの追加出資の要請を検討しているという。

現在みずほコーポレート銀行は日興コーディアルの株式4.8%を保有している。これは筆頭株主のアメリカ・シティグループに次ぐ第二位株主の位置を示すだけの保有数。仮にみずほが日興の出資比率を引き上げるとなると、みずほは筆頭株主になる。

日経ではみずほ側がこの出資拡大を引き入れる条件として「日興の上場維持」「今回の不正会計に会社組織の関与が無かったことを証明する」を挙げており、これが果たされれば要請受け入れを前向きに検討するとしている。

とはいえ、上場維持が果たされるかどうかもひとえに「会計問題に会社組織の関与があったかどうか」にかかっているのは間違いない。「ありや無しや」はすでに既定事項であり、あとはそれを(正直に、か隠蔽して、かは事実の内容次第だが)公示してしまえば良いだけの話。

会計問題に会社組織の関与が無ければ、(書類提示に不備さえなければ)上場も維持されるだろうし、みずほ側の出資比率引き上げも果たされて傾いた経営基盤を立て直すことができる。一方関与があるということにでもなれば、上場維持は難しいし、出資引き受けも果たされずに先行きは明るくない方向になるのは容易に想像できる。

つまり、出資比率引き上げや上場維持もあわせ、日興コーディアルの「命運」はすでに定まっているということになる。果たして関与はあったのか無かったのか。真実は関係者のみが知るところ。今後の情報開示に注目したい。


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(最終更新:2013/08/23)

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