【更新】ファミリーマート(8028)は福祉へ・社員らに介護資格取得うながす

2007年01月08日 08:30

ファミリーマートイメージ[産経新聞]が報じたところによると[ファミリーマート(8028)]は1月7日、社員や店長に介護関連の資格を取得させ、その資格を活用して店舗を福祉サービス拠点として活用する構想を明らかにした。最終的には商品の配達者が訪問先の高齢者らの安否確認や、家事などの面倒を見るサービスにも踏み込み、「福祉コンビニ」の実現を目指す。

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元記事によると構想の第一段階は「商品の宅配」。来年度中にフランチャイズ店に導入する。続いてホームヘルパーなど介護関連の資格取得を従業員にうながすが、業務上フランチャイズ店店長には取得が難しい場合もあるため、当初は店舗支援要員であるスーパーバイザー(本部から派遣される、複数の店舗を統括し助言を行うお目付け役)の社員に資格を持たせる。ファミリーマートには約1000人スーパーバイザーがいるそうだが、そのうち半数以上に資格を取得させるという。

高齢者向けのコンビニといえば、コンビニ業界二位の【ローソン(2651)】【ローソン(2651)、高齢者向け店舗「ローソンプラス」を1500店舗にまで拡大の方針】にもあるように高齢者向け店舗「ローソンプラス」の実証実験を終えて全国で1500店舗にまで規模を拡大展開するという構想を明らかにしており、この分野では一歩先んじた形をとっている。

【究極のコンビニ漫画現る・「コンビニDMZ」紹介】でも言及されているように、コンビニエンスストアの真髄が「お客のニーズに応える便利な店」にあるのなら、高齢化社会が現実のものになりつつある今、到来するであろうニーズに各コンビニチェーン店が対応策を打ちつつあるのも当然というところだろう。

ファミリーマートの構想は、今回の元記事からでは「全店舗」か「特定店舗」なのかは分からないが、商品の宅配という点ではローソンと変わらない。ただ、高齢者の安否確認・家事面倒、さらには(フランチャイズ側の負担も考慮して)スーパーバイザーへの介護資格取得など、一歩踏み込んだ形で高齢化社会に向き合おうという姿勢が見えるのが興味深い。「商品がコンビニ(便利に)手に入る店」ではなく「サービスがコンビニな店」としての考えからのもので、「総合福祉ショップ」的な発想もあるのかもしれない。

ファミリーマートは食品関連でステキなアイディアを具象化してお客に「提案」することでは一歩先んじている感がある。この長所がどのように活かされ、具体的に「福祉コンビニ」がどのような姿で世に現れるのか、正式な発表や実際の店舗展開を待ちたいところだ。


(最終更新:2013/08/23)

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