楽天(4755)、楽天市場のAPIを公開・最初は「商品検索」など4つから
2007年01月18日 07:00
[楽天(4755)]は1月17日、同社が運営しているネットモール(インターネット上の商店街)のデータベースにアクセスするための「API(Application Program Interface)」について、「楽天ウェブサービス」と命名した上で公開第一弾として商品検索など4つを公開した(『発表リリース』)。
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ネット通販システムにおけるAPIの公開は、すでに書籍を中心とした「アマゾン・ドットコム(日本ではアマゾン・ジャパン)」が【アマゾンWebサービス(AWS)】という名称で提供している。このAPIを元に多くのユーザーが提供されたデータを使いこなしてサイト上で展開。また、卓越した技術の持ち主が第三者にもこの恩恵に預かれるよう、ASPサービスや専用ツールを開発し、提供している。今回楽天から公開されたAPIは「RWS」とでも略されるのだろう。
楽天ウェブサービスの公式サイトは『こちらになる』。まだβ版での公開ということだが、現在公開されているAPIは次の四つ。
・楽天商品検索API
楽天市場の商品(共同購入商品、オークション商品、フリマ商品、楽天オークションの個人間オークション商品は除く)の情報を取得することが可能。
・楽天ジャンル検索API
楽天市場のジャンル名、ジャンル構造を返すAPI。デベロッパーは、ジャンルIDを指定することでこれらの情報を得ることが可能。
・楽天商品コード検索API
楽天市場の商品(共同購入商品、オークション商品、フリマ商品、楽天オークションの個人間オークション商品は除く)の商品コードから、商品情報を取得することが可能。
・楽天書籍検索API
楽天ブックスで販売されている書籍の情報を取得することができる。
これらのAPIは楽天のIDでログインし、専用の「デベロッパーID」を取得すれば誰でも無料で利用できる。リクエスト(楽天側サーバーへのアクセス)は1つのIDにつき1秒1回までの制限がある。現在はまだ4つのみだが、今後「除く」とされている商品や、「楽天とラベル」の情報を取得できるAPIも公開する予定だという。
またこれらのAPIはα版をすでに一部企業に対して限定的に公開していて、関心空間やカヤック、アーティキュレイトなどが専用のブログで使用例を紹介している。
当サイト(Garbagenews.com)では商品紹介用プログラムとしては主にアマゾンと楽天市場を用いているが、楽天市場では今までAPIが公開されておらず、当然のことながらそれを用いたツール・ASPサービスもなく、正直「アマゾンのような多彩なサービスがほしいな」という要望があった。同様の思いをしている人も多いだろう。
今回公開された、そして今後公開されるであろうAPIそのものを使える人は(プログラム技術を持っているか否かという意味で)多くはないだろう。が、RWSを用いたASPサービスや各種ツールの登場を待ち望んでいる人は当方(不破)も含めて多数いるに違いない。楽天市場では1000万点を超える商品が用意されており、商品内容のバラエティの多さではまさに国内最大といえるからだ。
今後の開発、特にすでにアマゾン向けのASPサービスやツールを開発している方々の、それらツールの楽天市場版の開発を切に望みたいところだ。
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(最終更新:2013/09/02)
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