アイエックスアイ(4313)で不正取引、常務ら役員3人含む4人を解任などの処分

2007年01月20日 20:00

株式イメージソフト開発会社の【アイ・エックス・アイ(4313)】は1月19日、社内ルールを逸脱した取引を主導していたとして、常務取締役と平取締役を役職解任・取締役辞任勧告、執行役員他1名を懲戒解雇処分としたことを明らかにした(【発表リリース、PDF】)。なお勧告を受けた取締役2名は即日辞任を承諾した。

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アイ・エックス・アイは先日から上場企業として義務付けられている財務報告書の提出が遅れているがその理由として、同社の営業取引の内容について問題があるとして会計監査人から調査の申し入れがあるため、としていた。先日受けた中間報告によると、今回処分を受けた者らによって社内ルールを逸脱した取引(会社決済を受けない発注処理)が行われていた事実が発覚、今回の処分となった。

なおアイ・エックス・アイでは今回処分した人物らが対外専門家に対して「循環取引※が行われていた」「複数の取締役が関与していた」などの発言があったことも報告されている。同社としては現在も調査を続けると共に、事実が判明し次第公表を行うとしている。

また一部報道では当事者らがソフトウェアの不正な転売で架空の売り上げを計上した疑いもあり、これもあわせて法的な措置も検討するという。

アイ・エックス・アイは【インターネット総合研究所(4741)】の子会社であり、今回の財務報告書の提出の遅延・営業取引の不正疑惑などから1月5日以降監理ポストに移行している。また、親会社のインターネット総研も【SBIホールディングス(8473)】と合併する予定だったものの、今件を受けて1月16日は合併中止を発表している(【発表リリース】)。

会社決済を受けない発注処理はともかく、循環取引や架空売り上げ計上など企業として「してはいけないこと」の最たるもの。特に上場企業ならなおさらのことについて、複数の役員(社内取締役5人のうち2人)が関わっているあたり、社内(あるいは新興企業全体)にまん延している「いい加減さ」の一端をかいま見ているようですらある。早急な調査としかるべき対処、社内体制の立て直しを行い、投資家からの信用を回復するよう最大限の努力を図るべきだろう。


※循環取引:架空取引も合わせ、複数の間で商品やお金をぐるぐると回転させて、お金がある場所からない場所に、不法にお金を引き出させようとするもの。あるいは直接取引をするところを中間業者をわざと挟ませて、そこを仲介させることで余分な出費を行わせ、その分をふところに納めようというもの。

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