【更新】アイ・エックス・アイ(4313)、不正取引をきっかけに民事再生手続き申し立て・2月22日上場廃止

2007年01月21日 20:00

株式イメージ先に【アイエックスアイ(4313)で不正取引、常務ら役員3人含む4人を解任などの処分】で報じたようにソフト開発会社の【アイ・エックス・アイ(IXI)(4313)】で役員らによる不正取引が発覚し該当役員らを解任した件で、今件の精査に時間がかかり財務関係の報告書を期限の2月4日までに提出することが困難と判断した同社は、本日1月21日の取締役会で民事再生手続開始の申し立てを決議、同日大阪地方裁判所に申し立てて受理されたことを発表した([発表リリース、PDF])。またこれに伴い東京証券取引所では今銘柄を1月22日から整理ポストに割り当て、2月22日をもって上場廃止とすることを発表した([発表ページ])。

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今件は、営業取引の内容について問題があるとして会計監査人から調査の申し入れがあり精査を続けているが、先日受けた中間報告によると、一部役員らによって社内ルールを逸脱した取引(会社決済を受けない発注処理)が行われていた事実が発覚したというもの。さらに「循環取引が行われていた」「当事者らがソフトウェアの不正な転売で架空の売り上げを計上した」などという話も持ち上がっている。

リリースによると今回の問題で

1.半期報告書(財務関係の報告書)を規定の2月4日までに提出できない。
2.今件のこともあり上場廃止と判断されてしまう可能性が高い。
3.上場廃止となれば現在の銀行からの負債総額119億円を一括返済する必要が生じる。
4. 3.は無理なので民事再生手続きをするしかない。


という判断にいたったもよう。またリリースでは現時点で「会社決済を受けていない発注処理(簿外債務)」の金額は上記の119億円とは別に、100億円以上あると推測されるとしている。一応「会社更生法」(事実上別会社としてスタート、旧経営陣は全権限を失う)ではなく「民事再生法」(会社は継続される。旧経営陣はたいていにおいてそのまま)の申し立てをするあたり、(上場は別として)企業存続の意志はあるようだ。

不正経理で(東証二部とはいえ)一つの会社を潰してしまうあたり、関連役員の責任はきわめて大きいといえよう。少なくとも100億円はあるとされる簿外債務の内容も気になるところだ。今後民事だけでなく刑事事件に発展する可能性も含め、注目されることだろう。


(最終更新:2013/08/23)

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