「有料アイテムを購入」は3割・アバターに関する調査結果

2007年01月13日 09:00

【Japan.internet.com】が報じたところによると、インターネット上の仮想世界におけるプレイヤーの分身を意味する「アバター」に関する調査結果において、30.9%の人が何らかの形で「有料アイテムを購入した」ことが明らかになった。

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この調査は10代から50代の男女(10歳ごとに20%ずつ)のうち、アバターを何らかの形で知っている人対象に行われたもの。広義ではオンラインゲーム内の操作キャラクターも「アバター」と呼ぶこともあるが、今回調査ではポータルサイト上でプロフィールとして表示される、いわば「ビジュアル名刺」に対象を限定しての問い。

実際にアバターを利用した経験がある人に、どのアバターサービスを使っているかたずねたところ、もっとも票を集めたのは【ヤフーアバター】で2/3以上を占めていた。種類の豊富さも一因であろうが、日本におけるヤフーの強さを物語っている。それに次ぐのは【ハンゲーム】の38.2%。そもそもハンゲームはゲームのポータルサイトなのだが、アバターにも力を入れており、それが人気にも反映している。

あなたは、パソコンではどのアバターサービスを使っていますか
あなたは、パソコンではどのアバターサービスを使っていますか

アバターを着飾るアイテムは無料のものもあるが、俗に言う「ブランド品」や企画アイテム、凝ったものになるとそれなりの対価を支払わねばならない。これらの有料アイテムを購入したかどうかについてたずねたところ、「よく購入している」が3.7%、「たまに購入している」が8.8%、「何回か利用したことがある」が18.4%となり、30.9%が何らかの形で有料サービスを利用したことが分かった。

あなたは、アバターの有料アイテムを購入したことはありますか
あなたは、アバターの有料アイテムを購入したことはありますか

ネットゲームの装備品のように、有料アイテムを使ったからといってサイトのアクセススピードが速くなったり特別コンテンツへアクセスできるというものは無い。あくまでも見た目が変化したり、アバターのリアクションが増えるに過ぎない。いわば「着せ替え人形」の洋服を買い揃えるようなものだが、見栄と自己主張、さらには個性を映し出すためにもさまざまなアイテムが求められ、「対価が必要だとしてもこのアイテムで着飾らせたい」というニーズも起こるのだろう。

運営側にしてみれば、有料アイテムの販売で収益が期待できる。デザインやプログラムさえ作業を済ませれば、原材料費は要らないので利益率も高い。また、タイアップ企画として他のメーカーと組んで独自製品のアバター向け有料アイテム(例えばブランドもののバッグをアバターに有料で提供)を送り出せば、「ユーザーは格好良く着飾れる」「運営側は収益を得られる」「メーカー側はブランド・商品の宣伝が出来、ロイヤリティの一部も販売収益から得ることができる」というように三者全得・Win-Win-Winな関係を得ることができる。

この考え方は、多人数同時参加型ネットワークゲームで最近主流になりつつある仕組み「基本プレイは無料・さまざまなアイテムは付加サービスとして有料」システムや、『セカンドライフ』における各有名ブランド・一流企業の参入と支店設置にも通じるものがある。

今後人間の心理をたくみに突いた「アバターをはじめとするネット上のビジュアルデジタルデータを有料で販売するビジネス」はますます拡大していくことだろう。

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