「脳を鍛えたら次は体」任天堂、Wii用健康管理ソフト「ヘルスパック」を2007年夏にも発売
2006年12月12日 12:30
【NIKKEi NeT】によると[任天堂(7974)]の岩田聡社長は先日発売された新世代ゲーム機『Wii』の対応ソフトとして、健康管理ができるソフト『ヘルスパック(仮称)』を開発中であることを明らかにした。宮本茂専務が中心で開発、周辺機器とセットで発売されると予想される。
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元記事によると任天堂ではWiiについて「Wiiと家族の関係が変わるソフトをどれだけ早く産み出すかが勝負」とした上で、「自分磨き」をキーワードにすえ、その体現化の一つとして『ヘルスパック』を送り出すという。
詳細は明らかにされていないもののこの『ヘルスパック』は「画面の指示に従い走るなどして、日々のエクササイズを実現するゲーム」になるらしい。また、脈拍センサーや足の動きを検知するマットなどとセットで発売されるという観測も語られている。
ものすごく巨大な市場。
……岩田聡・任天堂社長
任天堂のこのような周辺機器としては、過去にファミリーコンピュータにおいて「ファミリートレーナー」が発売されていた。やはり足の動きを検知するファミコンに接続するマットで、ツイスターゲームなどがソフトとして提供され、家族や友達で遊ぼうというコンセプトのものだった。しかし当時としては売行きは今ひとつだったようで、次の世代機以降では任天堂からはあまり見かけられない。むしろ同系統の周辺機器としては【コナミ(9766)】などの音楽系ゲームの付属品が世に広く知られるようになった。
携帯ゲーム機のDSと違いWiiの「据え置き型ゲーム」としての特性「周辺機器による拡張性が高い」が、このような体を動かすタイプのゲームの提供を可能にした。岩田社長いわく、「家族の健康を気にしない人はいない。ものすごく巨大な市場」とのこと。
また同記事では『脳トレ』がヒットしたきっかけとして面白い説を提唱している。いわく、「発売時には全国的認知度は低かったが、若いユーザーが帰省先で自分の親に体験させることで全国に広がった」というのだ。里帰りによって世代間の口コミが広がったという形になる。これが成立しうるには、広める側・広められる側双方に受け入れられるだけの許容力を対象商品が持っている必要があるが、『脳トレ』はその条件に合致したのだろう。
似たような現象が、Wiiと同時に発売された『Wii Sports』などでおきつつあるという。勉強や家庭融和の「敵」とされてきたゲーム機だが、Wiiに関してはその偏見が取り払われつつあるという。
すでにDSでは単なる「ゲームゲームしている」ソフトだけでなく多数の「面白真面目な知的エンターテインメント」系ソフトが多数発売されている。他機種でも似たようなタイトルは出ているが、DSの場合はそのハードの特性をうまく活かし、誰もが楽しみながら役立つものと認識できるような作りがされており、実際に多くのプレイヤーがそれを実感している。
Wiiでも『ヘルスパック』をはじめとする健康関連や学習をはじめとした、出来の良い「知的エンタメソフト」が多数登場し、ましてや持ち運びの点に優れたDSとの連動がかなえば、DS同様多くの人に受け入れられることだろう。そのようにうまくことが運べば、まさに任天堂がもとめていた「一人に一台」のキャッチフレーズではないが、ごく当たり前のように生活の中に溶け込み使われる、Wiiの姿が見られるようになるかもしれない。
(最終更新:2013/09/14)
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