幻の銘菓「ぷよまん」が復活に向けて動き出す・コミケで試作品を公開
2006年12月28日 19:30
レトロゲーム復刻ビジネスなどを行っているD4エンタープライズは12月27日、12月29日から31日に東京国際展示場で開催される【コミックマーケット71】において、名作ゲーム『ぷよぷよ』のキャラクターまんじゅうとして一世を風靡した「ぷよまん」の復刻版を公開すると発表した(【発表リリース、PDF】)。
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「ぷよまん」とはかつてコンパイルが発売していたゲーム『魔導物語』『ぷよぷよ』に登場する「ぷよ」の形をしているキャラクター菓子。コンパイルの本社があった広島銘菓のもみじまんじゅうの形が「ぷよ」になっただけで、味などは普通のもみじまんじゅうと同じ。見た目の愛らしさが受けて、コンパイルの直営店舗やゲームイベントなどでも販売された。他にも同社のキャラクターをあしらったお菓子がいくつも発売されたが、「ぷよまん」が一番人気があった。
しかしコンパイルは「さまざまな理由」により経営が悪化、一度は和議申請が受理されるも結局経営の建て直しは果たせず、2003年1月には会社が解散、11月には破産宣告が行われている。この過程で「ぷよまん」に関する資料や器具なども逸散したようで、今では通なゲーマーや業界関係者の間で語られるのみの存在となっていた。
リリースによれば今年に入り、当時の「ぷよまん」を製造する際の金型が発見されたとのことで、現在D4エンタープライズにより復活に向けた準備が進められているという。今回のコミックマーケットではその金型を使って「ぷよまん」を試作したビデオを上映し、製作方法を紹介するとのこと。残念ながら量産化にはいたっていないようで、今回のコミケで販売するという話は伝えられていない。
また、直径25センチ近い大型の置物で、ぷよぷよの御神体といわれた幻の「クリスタルぷよぷよ」の展示も行われるという。
当方(不破)もコンパイルが存命だったころはゲームショウをはじめとする各種イベントのコンパイルブームでぷよまんをはじめとする各種「ぷよ銘菓」を購入し、その造型を楽しんだものだ。経営が悪化してからは、かの「銚子鉄道」さながらに「ぷよ銘菓を買ってコンパイルを助けよう」的なムーブメントが起きたことも記憶に残っている。
別に味がとびきり優れていたり、失われた材料が使われているわけではないが、やはりあの独特な形をした「ぷよまん」を見るにつけ、懐かしさを感じずにはいられない。
それにしてコンパイルが解散したのはつい3年ほど前の話であるのに、「ぷよまん」の金型が逸散しかけたというのも意外な話だ。解散時に誰かまとめて保全するなどの行動を採らなかったのだろうか。当時の状況をかんがみるに、それどころではなかった、と考えるのが妥当なところなのかもしれないが……。
(最終更新:2013/09/14)
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