職場でのいじめ、悩んでいる人が増加中
2006年12月26日 09:30
弁護士グループで構成される【日本労働弁護団】は電話アンケートの結果として、職場でのいじめや嫌がらせによって悩まされている人が増えていることを明らかにした。
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この調査結果は12月2日から9日にかけて全国23か所で行われた電話相談を元にまとめられたもので、相談はあわせて335件寄せられたという。それによると、最も多かった相談内容は「職場でのいじめや嫌がらせ」に関するもので93件・28%を占めていた。ついで「賃金の不払い」が75件、「長時間労働」が21件と続いている。
調査そのものは14年目にあたるが、去年から「職場でのいじめや嫌がらせ」が増え始め、今年はじめてもっとも多いものとなった。具体的内容としては「上司に机をけとばされたり、えり首をつかまれたりした」「病気で休むと『給料泥棒』とののしられた」など、暴言・暴行が目立ち、また被害を受けた相談者の多くが精神的な痛みを訴えているという。
今回相談内容で「職場でのいじめや嫌がらせ」が増えた傾向について、日本労働弁護団側では「長時間労働のまん延や成果主義の広がりによって、職場で余裕がなくなっているのではないか」とコメントしている。
余裕や「あそび」を設けて放置すると(人間という生き物はそもそも怠惰なものだから)ついついたがが外れて少しずつなまけて羽目を外すようになる。某関西地区都市の役所で摘発された後も相変わらず裏金作りが続けられ、隠し続けられていたのがよい例だ。また、企業側・経営者側は「成果」が無ければ会社存続自身が果たせないのだから、成果を求める姿勢そのものが悪いとはいえない。とはいえ、それがすべてならそもそも人間など必要なく、すべてロボットに任せてしまえばよいことになる。
「賃金不払い」「長時間労働」はそれぞれ該当する労働関係の諸法で対応すればことは済むが、「職場でのいじめや嫌がらせ」は人と人との付き合い方によるところで、法的にばっさりと斬るのも難しい(もちろん刑法上などで「斬れる」ような要件なは話は別だ)。とはいえ、ぎすぎすした環境の中で良い物がつくれるはずもないというのもまた事実。また、そんな状況に夢も希望も持てるはずもなく、モチベーションが上がろうはずも無し。
コピーライターの糸井重里氏の有名なコピー「くうねるあそぶ」ではないが、もう少しすべての面において「あそび」を考えても良い時期に来ているのかもしれない。
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