東京都が「ノロウイルス警報」発令、感染性胃腸炎が大流行中
2006年12月15日 07:00
【東京都】は12月13日、ノロウイルスを原因とする感染性胃腸炎が大流行するきざしを見せていることから、東京都としては初めて「ノロウイルス警報」を発令した(発表リリース)。単に警告を発するだけでなく【東京都感染症情報センターに専用ページを設け】、予防の徹底をうながしている。
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東京都が報告を受けている都内142か所の医療機関からの報告によると、ノロウイルスが主な原因と思われる感染性胃腸炎の患者数は12月12日までに、10人以上の集団発生が約50件報告されている。レポートの表現を借りれば、「西日本を中心に過去25年間で最大規模の流行がみられるほか、東京都においても、例年よりも流行ピークが早まって」いるという。
東京都内における感染性胃腸炎の集団発生事例報告件数(平成18年12月は12日までの件数)
東京都における感染性胃腸炎の報告件数(142定点医療機関)
ノロウイルスは感染力が強く、ごく少量でもすべての年齢層に感染しうるもので、下痢やおう吐などが主な症状。感染してから一週間程度は便中に排出され続ける。感染経路は基本的に経口感染。
予防のポイントについてリリースでは次のようにまとめている。
●手洗いの徹底を
・トイレ使用後、調理の前、食事の前には、石けんと流水で30秒以上手洗い
(アルコールでの消毒効果は十分ではない)
●食品の取り扱いに注意を
・ウイルスに汚染されている可能性のある食品は、中心温度85℃以上で1分間以上の加熱
・調理器具などの洗浄・消毒を徹底
・生で食べる食品(野菜、果物等)は十分に洗浄
●吐物の処理は細心の注意を
・おう吐物をふき取るときは、手袋、マスク等を使用
・室内で吐いた場合は、部屋の換気を十分に
・吐いた場所は塩素系殺菌消毒剤等で消毒
指摘されれば思い当たるように、確かに今年はメディアで「ノロウイルス」の言葉を聞く機会が例年以上に多いことが気に留まる。グラフから傾向を見るに、今後ますます状況は進展し、感染事件が増えてくることだろう。東京都民に限らず、くれぐれもご注意されたい。
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