今年の新語・流行語大賞は「イナバウアー」「品格」
2006年12月02日 09:30
『現代用語の基礎知識』などを発刊する自由国民社は12月1日、今年のユーキャン新語・流行語大賞を発表、トップテン大賞には「イナバウアー」「品格」が受賞したことを明らかにした(発表ページ)。
スポンサードリンク
この「ユーキャン新語・流行語大賞」とは、1年間に発生したさまざまな言葉の中から、「軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選」び、表彰するもの。1984年から毎年行われている。アンケートから上位のものがノミネートされ、審査委員会によって各賞が決定される。審査委員は「現代用語の基礎知識」の編集長など。
各賞とその言葉は次の通り。
・トップテン大賞
「イナバウアー」(プロ・スケーター/荒川 静香)
・トップテン大賞
「品格」(数学者/藤原 正彦)
・トップテン
「エロカッコイイ(エロカワイイ)」(歌手/倖田 來未)
・トップテン
「格差社会」(東京学芸大教授/山田 昌弘)
・トップテン
「シンジラレナ~イ」(北海道日本ハムファイターズ監督/トレイ・ヒルマン)
・トップテン
「たらこ・たらこ・たらこ」(小学生ユニット/キグルミ)
・トップテン
「脳トレ」(東北大学教授/川島 隆太)
・トップテン
「ハンカチ王子」
・トップテン
「ミクシィ」((株)ミクシィ社長/笠原 健治)
・トップテン
「メタボリックシンドローム(メタボ)」((社)日本内科学会)
ノミネートはともかく具体的な賞の決定が特定少数によって行われるあたり、恣意的な結果が出ているといわれても仕方の無いところではあるが、これもひとつの「ことばのかたち」ということなのだろう(とはいえ、「イナバウアー」はともかく「品格」というのはいかがなものか。また、「エロカッコイイ」と「エロカワイイ」は別物だろうがという突っ込みが入るところ)。
今世紀に入ってからは特に、インターネットや携帯電話の普及により、言葉の伝達スピードの速さやブームになった場合の影響力の大きさ、そしてその「すたれるスピード」の速さが加速している傾向がある。情報伝達の容易さやプロセススピードの加速化によるものだが、流行語においてもその傾向が強い。半年も経てば「なにその言葉?」という反応を示すようなものすら出てくるだろう。
計測を開始するのが毎年下旬以降、発表が12月上旬という「新語・流行語大賞」そのものが、半ば時間のブランクを感じさせるものがあるのも事実。ひとつの社会的イベントとしての意義はあるが、真の「流行語」を得るには、ブログやネット上での検索対象・掲載上位のキーワードをチェックしていった方が確かなような気がする。
(最終更新:2013/09/15)
スポンサードリンク
ツイート