IBMとのインタビューが『セカンドライフ』内で実施、リアルと仮想世界の差異も無く
2006年12月14日 12:30
【CNET Japan】が報じたところによるとIBMの技術戦略&技術革新担当副社長であるIrving Wladawsky-Berger氏はCNETとのインタビューの中で、IBMは今後の重要課題の一つとして「バーチャルリアリティなどの視覚的インターフェイスへの取り組み」を挙げていることを明らかにした。同氏はコンピュータ技術の革新分野においてIBMを引っ張ってきた人物であるだけに、その発言の重みに注目が集まるところだ。
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詳細は元記事を参照してほしいが、IBMではすでに【セカンドライフ(Second Life)】内に島を一つ所有しており、今後拠点を12か所増やす予定であること、1000人近いIBM社員が『セカンドライフ』内で活動していることなどが明らかにされている。きっかけの一つとしてIBMのCEOであるSam Palmisano氏が利用していることが公にされたのがあるようだ。
IBMでは『セカンドライフ』をはじめとするネットワークゲームで構築される仮想世界には、「トレーニング」「会議」「コマース」といった面でビジネスチャンスがあると考えているという。
今記事で注目すべき点は、(世界的に有名なIBMが『セカンドライフ』などの仮想世界に注力するという発言をしたこともさることながら)CNETの『セカンドライフ』内支局でこのインタビューが行われ、通常の人対人のインタビュー記事同様に掲載されているところにある。すでに【ロイター通信がネットゲーム「Second Life」内に支局を設立】でも報じたようにロイター通信などのメディアが支局をおいて現実社会と同様の活動をしているが、元々デジタルメディア系の媒体も、取材やインタビューの場として仮想世界をも用い、現実と同様の取り扱いを行うようになったと見てよいだろう。本人認証などの問題もあるが、突き詰めればSF映画にあるような、「ホログラフで登場してインタビューに応じる」ようなものであり、ある意味合理的とも思える。
日本でもテキストベースでのチャットによるインタビューはしばしば行われているが、今後はこのような「仮想世界の中でアバター(自分の分身)を介したインタビューやイベント」が、現実世界でのそれと同系列に扱われることもちょくちょく見かけるようになるかもしれない。
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(最終更新:2013/08/24)
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