【更新】安保会議で陸自の定数やF2支援戦闘機の数を多少削減了承

2006年12月25日 06:30

航空自衛隊イメージ[YOMIURI ONLINE]が報じたところによると政府は12月24日安全保障会議を開催し、2007年度に陸上自衛隊の定数を一定数減らすことや、航空自衛隊のF2支援戦闘機の取得数を減らすことを決定した。

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まず陸上自衛隊の定数だが、2007年度には司令部を北海道札幌市におく第11師団が旅団に改編・縮小することからこの削減分が減らされる。2005年から2009年度の中期防衛力整備計画では、全国の戦力数である「9個師団・3個旅団・2個混成団」体制が「8個師団・6個旅団」となる(ちなみに師団は7000~9000人、旅団は3000~4000人、混成団は1500人規模。国際的な水準と比べるとそれぞれの規模において最大半分程度の数)。

陸上自衛隊の定数は15万5696人だったが、これが2476人減らされる。また、航空自衛隊のF2支援戦闘機が最終的な取得数98機から、予備機の分4機を減らし94機に変更される。なお後者にいてだがケリをつけるという意味からか、2年分の8機が2007年度予算で計上・一括取得され、全94機の調達が完了することになる。

北海道方面の戦力が削減されるということは、前世紀における「北海道への敵性勢力の上陸脅威」が少なくなったということを示している。また、定数そのものが減らされるのは、人口のピラミッド構造や就職状況の変化から、自衛隊への就職希望者が減り気味になりつつあるということ以外に、意外に予算を食う人件費の削減という意味合いもあるのだろう。

一方で師団数が減らされ、旅団数が増えているのは、部隊の効率的運用を模索しているという点も考えられる。手ゴマが少なければせめて使いやすく、というわけだ。今後は国際貢献活動をはじめとする、ますます機動力・技術力が向上した単位での小規模部隊運用が求められることが予測されるため、この傾向は強まると思われる。

とはいえ、大規模な組織の運用にはそれなりの人員数が必要になるのも事実。数を減らせばそれでいいというわけでもないので、多少なりとも心配なのも事実ではある。来年から防衛省に格上げされるのに伴い、人員の効率的運用などが行われ、状態の改善が進むことに期待したい。

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