ロイヤルホスト(8179)と東京農大、「頭が良くなる」メニュー「かむかむ30」を開発
2006年12月05日 19:30
ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を運営する【ロイヤルホールディングス(8179)】は12月4日、【東京農業大学】との俗にいう「産学連携」プロジェクトの成果として、かみごたえがあり、咀嚼(そしゃく)力をつけることで頭がよくなる新メニュー「かむかむ30」を開発したと発表した(『ロイヤルホスト側発表ページ』)。今後両社は生ごみの肥料化、食育分野など、多種多彩な方面で産学連携を試みることになる。
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今回発表された「かむかむ30」はシリーズ化される。第一弾として本日12月5日から全国のロイヤルホストで提供されるのは「発芽玄米の健康プレート&スープ」(1200円、644キロカロリー。ドリンク付はプラス260円)。玄米やとりのゴマ焼き、根菜入りスープなど、かみごたえがある食材を30品目使い、メニュー化したのが最大の特徴。
今回の「かむかむ30」のコンセプトとしては、現代人、特に若年齢層に不足していると言われている「かむ力」を改善し、かつ30種類の食材を取り入れるというもの。「発芽玄米の健康プレート&スープ」では主食・主菜・副菜の5品目をバランスよく組み合わせている。
・主食「発芽玄米ごはん」
素材:発芽玄米ごはん、枝豆、ひじき、にんじん、油あげ(5種類)
・主菜「鶏の胡麻焼」
素材:鶏胸肉、梅、白胡麻、黒胡麻、レッドオニオン(5種類)
・副菜「豆腐のあんかけ」
素材:焼き豆腐、しめじ、マッシュルーム、まいたけ、万能ネギ(5種類)
・副菜「海藻サラダ」
素材:ずわい蟹、切干大根、海藻7種、糸寒天(10種類)
・副菜「根菜スープ」
素材:れんこん、ごぼう、大根、たまねぎ、大麦(5種類)
「かむかむ30」第一弾の「発芽玄米の健康プレート&スープ」
よく「食生活の面で健康体を維持するためには1日30品目の食材を口にする必要がある」といわれている。現代の食生活ではなかなか難しいとされているが、今回提供される「発芽玄米の健康プレート&スープ」なら、一食で一日分の品目数はクリアできることになる。
なお【東京農大側のリリース】の説明によれば、かむことで「食べすぎ太りすぎの防止」が出来るだけでなく「脳の活性化」もはかれるという。
ロイヤルホストなどでは今後、1年に4回のペースで共同開発した「かむ力を大切にした商品」を展開していく予定。また、ロイヤルホスト自身も独自に健康メニューを考案し、来年3月からはこの「発芽玄米の健康プレート&スープ」とあわせた3品で、体に優しい「健康メニュー」のコーナーを新設するとしている。
ロイヤルホストの料理は何かとゴージャスできらびやかではあるが、どちらかというと洋風・油っぽいものが多く、その雰囲気とあわせて、お年寄りが近寄りがたい雰囲気があった。親子連れならいいが、孫連れのお年寄りだと食事を選ぶのに難儀する面もある。また、ダイエットをしている人も同様の「メニュー選択が難しい」という問題に直面することだろう。しかし今回発表されたメニューが今後数を増やしていけば、これまでのロイヤルホストのメニューでは楽しめないとするこれらの層も呼び込める可能性が増えるのは間違いない。
また、この「かむかむ30」シリーズが次々にメニューを増やしていけば、他のファミレスに無い、ロイヤルホストだけの「スペシャルな一品(シリーズ)」として、独特の魅力を獲得したといえる。「仲間と食事に入ったけど多少高くても健康的なものを」と思っている人にも適切な選択肢を与えたことになる。
今後どのような形で、品目数や栄養面に配慮しつつ、味と見た目も満足させるようなメニューを「提案」してくれるのか、産学連携の成果を早く見てみたいものだ。
余談ではあるが、ロイヤルホストの今井教文社長は、東京農大の農学部卒業生。こんなところにも今回のプロジェクトのきっかけがあったわけである。
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