東証、次世代システムの開発依頼先を富士通(6702)に決定
2006年12月20日 06:30
【東京証券取引所】は12月19日、2009年後半にも導入を目指している次世代の売買システムについてその開発業者に【富士通(6702)】を選定したと発表した(【発表リリース】)。
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東証が導入を目指している次世代システムは、注文受注から取引成立までの処理時間が現在の数秒から0.01秒に短縮されるなど、世界最高水準のスピードとなる。このような「史上(市場)最強」のシステムを導入して供給環境を強化することで、昨年来続いている東証のシステムへの不信感を払拭し、国際競争が激化する市場間バトルの生き残りを模索する。リリースでもこの点について、
今回の次世代システムの開発は、注文・約定処理の高速化等といった投資者や取引参加者のニーズを実現し、取引注文の小口化、取引件数の急激な増加に対応するため、高速性、信頼性及び拡張性について世界最高水準の機能を有するシステムを構築することを目的としています。これにより、投資者や取引参加者をはじめとした市場利用者にとって、より信頼性や利便性の高い市場とすることに貢献できるものと考えます。
とかたっており、今回発注が決定したシステムへの強い自信と期待感が見て取れる。
ただし現行の東証のシステムも富士通が設計開発しており、【東証のシステム障害の原因は富士通(6702)の指示書記載漏れが原因!?】でも報じているように富士通の姿勢や開発技術力には多少「?」を投げかけたくなるよう「実績」があるのも事実。今回の決定が東証と市場関係者にとってベストの選択であったのかどうかは、2009年の新システム稼動後に明らかになることだろう。
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(最終更新:2013/08/23)
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