[帝国データバンクの大型倒産情報]では負債総額が30億円以上でないと掲載されないため、サイト上では確認できないが、元記事によると携帯ゲーム機に市場がスライドしていったために据え置き型家庭用ゲーム機が中心のキッドでは市場対応が出来ず、売上が低迷。資金繰りに行き詰まり今回のような結果となったという。

『アマゾンでキッドの作品を見てみると』、確かに月1以上のハイペースで主に美少女系のプレイステーション2向けタイトルを発売しているのが分かる。これでプレステ2の市場が活性化していれば売上も跳ね上がっていたのだろうが、市場そのものが飽和状態にあるのと、元記事でも指摘されているように携帯ゲーム機に市場を「食われて」しまったため、思うようなセールスを出せなかったのだろう。

キッドの公式サイトでは最終更新日が11月24日と記載されており、今件についての正式見解はまだ何も発表されていない。しかしながら同社の[オンラインショップ]では今回の自己破産申請にあわせたのか、次のような表記が行われている。

破産申請後に通販の受付をしたら、一歩間違えれば詐欺行為にもなるのだから、当然といえば当然だろう。また、不定期でコラムが掲載されている【アキバBlog】でも今のところ【11月9日のコラム】が最後のレポートとなっている。

恐らくはそう遠くないうちに正式な見解が公式サイト上でも発表されることだろう。据え置き型ゲーム機ソフトの売れ行き不振は毎週掲載しているゲームソフトランキングでも感じとってはいたものの、これだけハイペースでタイトルを発売している中堅どころが突然このような事態におちいるのは、正直驚きを隠せない。また、同社タイトルの版権などがどうなるのかも気になるところ。

やはりゲーム業界は両極化しつつある、ということなのか。それとも収益構造の改善が必要不可欠な状況なのだろうか。

※12月3日追記記事:
【キッド(KID)広報の隔週コラムを掲載しているアキバBlog】(「不定期」という当方表記は誤り)で関連事項の報道が行われた。それによると同社のソフトはごく普通に販売されており、「家庭用ゲーム機ソフトは基本的に買取なのでKIDへの返品はない。むしろ今後は再入荷の可能性が低いので希少価値が出るため、値上がりも予想される」とのこと。また担当広報氏からの連絡もないという。恐らく週明けには何らかの動きがあるものと予想される。

(最終更新:2013/09/15)