上野動物園に日本で初めてパンダが贈られて来た1970年代はその珍しさもあいまってパンダブームが到来し、連日多くの来場者がパンダを見るために同動物園に訪れた。客をさばくためにパンダの飼育所を見られる通路には規制がかけられ、立ち止まることもできず、数分しか見られないという大混雑ぶり。今ではそのような混雑は無いものの、今でも人気者には違いない。

ただ、犬や猫と違い、パンダは滅多なことではその動いているありさまをみることが出来ない。残念なお話だ。近所にパンダを飼っている人がいるはずも無く、野良パンダなどがいようはずがない。

昔は「残念だね」で終わっていた。が、ネット技術が発達した現在では、飼育している動物園の好意によって設置されたライブカメラを通じ、ネット上でいつでも24時間、パンダのようすを見ることができる。技術の進歩に感謝せねばなるまい。

サンディエゴ動物園のリアルタイムパンダ表示ページ。飼育しているパンダそれぞれのプロフィールなども掲載されている。時々カメラから外れて景色だけが写っている時もあるので要注意。

もちろんパンダとて動物であり、ご飯を食べるときもあれば寝るときもある。24時間ライブ映像をネット上で見られるとしても、その間中ずっとパンダの姿を見られるわけではない。しかし色々見ていると、色々なおもちゃを使って楽しそうに遊んでいたり、木の上に登って枝とじゃれあっていたり、あげくの果てに木の上で寝てしまったりなど、パンダの生態をつぶさにみることができる。実際に動物園でこんな長時間見続けるのは難しいが、ネット上でなら問題ナシ。

動画でリアルタイムにパンダを公開している動物園はいずれもアメリカのもので、表記も当然英語だが、動画ならば世界共通。色々な動物園のパンダ動画を並べ表示し、自分のパソコン画面の中で「パンダ博物館」を楽しむこともできるだろう。