戦後最長の景気俗称、「脱デフレ」「小泉」などが候補

2006年11月23日 18:00

【ロイター通信】の報道によると2002年2月に始まり現在でも続いているといわれている景気拡大に関し、「脱デフレ景気」「小泉景気」などの名前をつけるアイディアが出ている。前者はデフレからの脱却を果たしたという意味で、後者は同時期に就任していた小泉前首相の構造改革の成果も少なからず影響しているという発想だ。

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元記事によるとこの「脱デフレ景気」「小泉景気」二案以外に「複数循環合体」や「粘り越し」「格差型」「リストラ」などが候補に挙がっているという。

継続景気拡大の定義としては、毎月【内閣府】が発表する【月例経済報告】の内容による。11月の月例経済報告でも景気拡大が続いていることが示され、これまで戦後最長だった1960年代の「いざなぎ景気」を超えて最長記録を更新している今回の「好景気」。ロイターが民間エコノミストにアンケート調査を実施したところ、この「好景気」について「脱デフレ景気」「小泉景気」などの意見が出ているという。

最新の月例経済報告では

景気は、消費に弱さがみられるものの、回復している。

・企業収益は改善し、設備投資は増加している。
・雇用情勢は、厳しさが残るものの、改善に広がりがみられる。
・個人消費は、おおむね横ばいとなっている。
・輸出は、横ばいとなっている。生産は、緩やかに増加している。


とあり、そろそろ天井かあるいはまた踊り場かという状況に見受けられ、特に「企業が儲かり個人は疲弊」という形が見て取れなくも無いが、ともあれ最長であることに違いはない。

元記事によれば候補として

「脱デフレ景気」「小泉景気」「複数循環合体景気」「粘り越し景気」「格差型景気」「リストラ景気」「出世魚景気」「デフレ景気」「再生景気」「復活景気」「たかみむすひ景気」


などが挙げられているという。「いざなぎ景気」のように古代天皇の名前や古き書籍に登場する神々の名前を冠するものは一つしかなかった。

直近の景気名だと「バブル景気」(もっともこれはその景気の後の「バブル崩壊」としての方が知られているが)が記憶に新しいが、これとて政府や特定命名機関が指定したわけではなく、いくつも候補の中からいつの間にか定着したもの(当時としては「平成」関連の景気名候補数の方が多かった)。

今後の日本経済の動向いかんでは、これらの候補の中からではなく、あるいはまったく別の名前が定着する可能性もある。恐らく長い間語り伝えられるであろう今回の「好景気」、どのような名前になるのか興味深くはある。

個人的には、企業はともかく個人の大多数は好景気を感じていないというあたりから「おきざり景気」あたりが相応しいような気がする。ただ、仮にも景気のよい話でネガティブな名前というのも考え物なので、上記のアンケート候補以外では「新世紀景気」「次世代景気」あたりはどうだろうか。やはり後世にまで残るのなら、気前のよい名前にしたいものだ。

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