【更新】ドイツの事件で「過激なゲーム禁止論」も浮上

2006年11月23日 10:00

[産経新聞]の報道によると、ドイツのエムスデッテンの実家学校で18歳の元生徒が先生への復しゅうを果たすためとして学校に銃を持って侵入した上で乱射、特殊部隊との戦闘の末犯人自らは命を断ち、27人が負傷した事件で、犯人が暴力的な内容のテレビゲームに没頭するだけでなく違法な武器を入手して「戦争ごっこ」をしていたことが明らかになった。ドイツの政界ではこれを問題視し、テレビゲームを禁ずべきであると論ずる意見すら出てきたという。

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犯人の元生徒が自分のウェブサイトを持っていたという話は事件当時から報じられていたが、元記事によるとこのサイトでは動機や事件の予告と共に、迷彩服を着て森の中で銃を構えた自分の姿を撮影した映像を載せ、さらにはアニメのキャラクターが銃を撃ち他人をなぎ倒すシーンも登場していたという。

ドイツの与党キリスト教民主同盟のボスバッハ議員は11月21日、「殺人ゲームの禁止」をインターネット新聞で呼びかけ、ニーダーザクセン州のシュルマン内相もドイツ連邦全体で禁止する方策を検討するよう要求している。一方で野党側は効果がないとし、反対している。

「ゲームにのめりこみすぎて現実と仮想を取り違えた」と指摘する心理学者もいるとのことだが、対象が精密化・精巧化すればそれは当然のことだろう(それだけリアルということだ)。度が過ぎるものは当然規制の対象となるべきだが、今件が「ゲームは道徳的なものだけを許容すべき」「ゲームそのものは悪だから禁止すべき」という行き過ぎな方向に走るのは勘弁願いたいものだ。

それこそ「罪を犯す人の大半は朝ご飯を食べている。だから朝ご飯を禁止すれば犯罪を大いに減らすことができる」というようなワケの分からないレトリックになりかねないのだから。それよりまずは、銃そのものの規制を強化すべきだろう。

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