【更新】中国潜水艦がアメリカ空母に挑発行為、演習中に射程距離内に接近

2006年11月15日 06:30

「宋級」潜水艦イメージ[YOMIURI ONLINE] が報じたところによるとマレーシアを訪問中のアメリカ太平洋軍司令官ウィリアム・ファロン(William Fallon)氏は11月14日、太平洋上で演習中のアメリカ海軍第七艦隊旗艦である空母キティーフォークに中国海軍の潜水艦が魚雷射程内の8キロ前後にまで接近する「事件」が10月に起きていたことを明らかにした。

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「宋級」潜水艦イメージアメリカの演習は対潜水艦戦を想定していなかったので事なきを得たが、もし潜水艦を対象とした演習だった場合、模擬戦に巻き込まれて「きわめて予測不可能な事態にエスカレートした可能性もあった」とし、中国海軍の潜水艦の行動に懸念を示した。

ファロン司令官は演習の詳細については言及を避けているが11月14日付けの【NAVY TIMES】などの記事によると、対象となった中国の潜水艦は通常動力でやや旧式の「宋級」潜水艦と見られている。この潜水艦は沖縄に近い公海上で訓練中のキティホークを追尾し、10月26日には魚雷や対艦ミサイルの射程内である約8キロメートルまで近付いたという。

中国では今件について外務省のスポークスウーマンJiang Yu氏は「そのような話は聞いていない」とこれを否定している。

潜水艦が他国艦隊の演習に近づく理由は「単に偵察」「各対象艦のスクリュー音の収集」「ブラフ」「間違い」などが考えられる。いずれにしてもあまり常識的ではない話で、ファロン司令官が指摘しているように、何らかの威嚇行動を受けたり、あるいは誤射の対象となっても文句は言えない話。

中国側にしても「そんな潜水艦の不祥事など知らない」という言葉がそのまま真実なのか、「実は命じた上での行動だけど、何かあったら単なる間違いか現地の独断専行ということにすればいいや」「まずいな、現地軍が言うこと聞かずに勝手に行動してるよ」ということなのかは不明。ただ、いずれにしても状況的にはあまり良い話ではない(上層部が挑発的になっているのか、それとも前線へのコントロールが効かなくなっているのかどちらか、ということになるから)。

日本近海での「騒動」を見る限り、大胆で唯我独尊的な行動をとることが多い中国海軍の潜水艦だが、取り返しのつかない事態におちいらないよう祈りたいものだ。

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