横須賀母港の第七艦隊の護衛艦がすべてイージス艦へ、ミサイル防衛体制強化のため
2006年11月14日 19:30
[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]の報道によるとアメリカ海軍は日本海周辺における中距離ミサイル防衛体制を強化するため、2007年6月から神奈川県の横須賀基地を拠点とする第七艦隊の艦艇を、空母と旗艦をのぞいてすべてイージス艦とする体制を敷くことになった。ミサイル防衛能力がこれまで以上に強化されることになる。
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記事によるとこれは日米の防衛関係者による話で、アメリカ海軍では現在アメリカの西海岸に配備されているアーレイバーク級ミサイル護衛艦(イージス艦)マクキャンベル(USS McCampbell、DDG-85)を2007年の6月、横須賀基地に配備することを決めたという。
マクキャンベルは従来のイージス艦と比べると弾道ミサイルも追尾できるレーダーを備えており、ミサイル再装てんのためのクレーンを廃止した代わりに搭載セル(容器)を増やし、短時間におけるミサイル発射数を増やしている。
これにより第七艦隊は艦隊旗艦のブルーリッジ揚陸指揮艦と、空母キティーフォーク以外は9隻すべてが防空能力の高いイージス艦に替わることになる。ちなみに他の艦は、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦がカウペンスとシャイロー、アーレイバーク級ミサイル駆逐艦がカーティス・ウィルバー、ジョン・S・マッケーン、フィッツジェラルド、ラッセン、マスティン、ステザム(いずれもイージスシステムを搭載したイージス艦)。マクキャンベルと差し替えになるのはミサイルフリゲート艦のゲアリー。
日米両国は、日本海近辺でのミサイル有事に備え、当初の計画を前倒ししてミサイル迎撃システムの導入を急いでいる。今回イージス艦の新たな配備によって、弾道ミサイルに対する防衛体制がいっそう強化されることになる。
すでに以前報じたように、(射程距離は短いものの)在日米軍基地に対弾道弾用のパトリオット3の配備を前倒しする計画が進んでいる。「起きて欲しくはないけれど、万が一に備えて打てる手はすべて打っておく」という、物量が出来るアメリカらしい手の打ち方といえよう。
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