日本でも流行るかも? ケータイメールで疲れた指をいやす新マッサージサービス

2006年11月13日 06:30

モバイルイメージ【Excite経由ロイター通信】が報じたところによると、携帯型メール送受信端末「ブラックベリー・ハンドヘルド」を使いすぎて指を痛めた人のために、ハイアットホテルというホテルでは新しいマッサージサービスをはじめ、人気を博しているという。そのサービスの名前は「ブラックベリー・バルム」。

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ブラックベリーイメージ1990年代からメール送受信のツールとして人気を集めている端末の名前「ブラックベリー・ハンドヘルド」から生まれた、使いすぎで親指や腕を痛める症状のことを「ブラックベリー・サム(親指)」とも呼ぶそうだが、このサービスをはじめたホテルチェーン店によると、ビジネスなどで滞在中のお客の多くが「腕や手が痛い」と訴えるようになったとのこと。そこでこの「ブラックベリー・バルム」マッサージサービスを開始した。ニーズあるところにビジネスあり、とは良くぞ言ったものである。

「ブラックベリー・バルム」コースの料金は30分30ドル(3600円)。携帯端末を利用する時によく使う筋肉にポイントをしぼり、腕や親指、手首などのマッサージを行うという。

気になるのはお客の傾向。マッサージサービスの責任者によると、ブラックベリーなどの携帯端末の利用者が増加するに従って、同じような痛みを訴える人が増えているため、ホテルの担当マッサージ師らには特に重点的に腕をマッサージするように伝えたとのこと。

記事ではアメリカのニューヨーク州コーネル大学、アランヘッジ教授をして、この症状の原因を「何度と無く繰り返される親指の反復動作が原因」と語らせている。症状は親指や親指の付け根、手や腕などに痛みを感じるというもの。これを防ぐためには操作を休んで休憩したり、手のストレッチをしたりすることが重要とされている。まさに肩こりを治す治療法のようだ。

似たような症状としては1990年代に、ゲーム機のコントローラーを長時間使用したことで起きる「ニンテンドー・サム」と呼ばれるものがあった。小さい端末、反復運動、指のひんぱんな利用という条件が重なる便利端末が生まれる限り、このような症状は増え続けるだろうとも推測している。

携帯端末で指を使いすぎて疲労してしまう「ブラックベリー・サム」は、先に何度か当サイトでもお伝えした反復運動過多損傷(RSI:Repetitive Stress Injury)に他ならない。今回紹介した記事では、この症状の増加により、ビジネスマンが多数利用するホテルで発生するニーズに対応したサービスが生まれ、人気を集めているということになる。

日本ではブラックベリー端末はほとんど普及していないが、その代わりに携帯ゲーム機や携帯電話が代替的に普及している。そしていまのところ大きな社会問題として取り上げられていないものの、間違いなく「ブラックベリー・サム」に相当する「ケータイ・サム」や「ゲーム・サム」と呼ばれるであろう症状は増えつつある、はずだ。「はずだ」というと情けないものがあるが、関連団体からも公的機関からも今件に関する本格的な調査がなされていないのだから仕方ない。

恐らくは日本でもそう遠くないうちに、似たようなサービスが始まることだろう。海外でのブラックベリーの普及と「ブラックベリー・サム」が話題になりはじめた時期の間隔を考えると、遅くともあと数年で日本でも同様の問題が話題になるはずだからだ。

アメリカではブラックベリー端末だったが、ケータイや携帯ゲーム機でも同じこと。くれぐれも使いすぎには注意しよう。


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(最終更新:2013/08/25)

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