「手持ち銘柄すべてがストップ高になったような衝撃」……素晴らしきスイーツとの出会い
2006年11月06日 19:30
先日居酒屋で料理をたしなむ機会があったのだが、その際に出会った素晴らしいスイーツを少々語ってみることにする。(※諸確認が取れたのでこちらで掲載します)
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【モンテローザ】のチェーン店、【笑笑】での話。料理を一通り食べ終え、スイーツでしめようかという話になった際、「せっかくだからモノ珍しいものを」ということで注文したのが、【2種類のアイスクリームのゴディバリキュール添え】。アイスとゴディバリキュールのコラボなどちょっと聞いたことがない。
待ち勇む自分らの目の前に出てきたのは、アイスクリーム屋にあるような丸型スプーンでほじくられたような、ナッツ込のアイスクリーム2山と、おチョコのようなサイズのグラスに入った『ゴディバのチョコレートリキュール』。店員いわく、お好みの量のゴディバをアイスにかけてお召し上がり下さいとのこと。リキュールは熱かん程度に熱せられた状態のものだった。
まずは試しにアイスだけで食べてみる。ごく普通の、いや、少々甘味の強いアイスだが、飛びぬけた美味しさというわけではない。どこにでもあるような味。で、早速適量のゴディバをかけて再びアイスを口に含んでみる。
口の中で革命が勃発した。
アイスの甘味とゴディバル独特の「辛味」が絶妙にマッチして、新たなコラボレーションによる味が口の中を支配し、味覚神経を次々と征服していく。何度か「複数の相反する味覚がいちどきに口の中に広がると、想定外の素晴らしい味覚を産み出すことがある」と述べたが、まさにそのマッチングが自分の口の中で化学反応的に繰り広げられている。まるで何の前触れもなく自分の手持ち銘柄すべてがストップ高になったような衝撃だ。かつてイチゴ大福や雪見大福を食べたときの「意外に見えるが実は素晴らしい味わいの組み合わせ」を久々に体験した。
ゴディバが適度に熱せられているのも良い。アイスの甘味とゴディバの辛味という点だけでなく、アイスの冷たさとゴディバの熱さという点でも二つの相反する味覚が瞬時に脳細胞を刺激する。ああ、もう駄目だ。どうにかしてくれ。
さらに熱で溶け出したアイスがゴディバとまじりあい、アイス表面やお皿の上に新たな味を産み出している。ここではじめて、アイスが通常のそれより多少甘めだった理由が判明した。ゴディバの味を引き立たせるため、あえて甘味を強くしていたのか。これもまた、お互いを引き立てるための工夫の一つといえよう。
アイスを口に運ぶスプーンの反復運動が加速度的に速くなり、あっという間に皿の上からは半球のかたまりが消えてしまった。そういえば写真に載っていたクッキーが無かったな、というけち臭い話も頭のどこかに消えてしまった(書いてるじゃん)。
簡単に、材料さえ揃えられれば誰にでも作れるであろうシンプルさも○。「2種類のアイスクリームのゴディバリキュール添え」、オーバーと言われようと、久々に「生きてて良かった」と思わせるような料理に出会えた気持ちにさせてくれた逸品(一品)だ。
(最終更新:2013/09/02)
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